森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

コシジシモツケ

2013年06月30日 | 自然観察日記
この花も越後の名花だと思います。初夏の一時里山を派手さはないのですがぱぁ~っと明るくしてくれます。湿り気のある半日陰がお好みのようで林の縁などに生活しています。ときどき大きな群落になっている場所がありますが、種子が小さく発芽して大きくなるにはかなりの幸運に恵まれないと難しいようです。そのせいか競争の少ない湿り気のある崖などに根付いています。案外こうしたところに大きな群落が成立しています。根付いて数年すると塊根は立派なものになり簡単には消えそうにない大株になりますね。同じように小さな種を持つトリアシショウマも塊根を作り、塊根が発達すると山菜として取られても消滅しないほどの逞しさをもつようです。根を太らせる戦略は野草の多くに見られますが、栄養や水分をため込む重要な仕組みのように思えます。これが完成すると長きにわたり生活できますが、ここまでたどり着く種子はごくごく少数なのです。

白花コシジシモツケ

2013年06月30日 | 自然観察日記
コシジシモツケの白化種です。とても珍しくこれほどきれいな純白種もなかなかないのではと思う個体です。野生のもので里山フィールドミュージアムに確認されています。

アカシジミ

2013年06月30日 | 自然観察日記
6月に入って昆虫の活動が活発になってきました。その中で蝶の飛翔が目立ちます。仲でもアカシジミとウラナミアカシジミが例年になく多く見かけるようになっています。昆虫の発生も波があって今年はこの2種が目立つのでしょうか。アカシジミはゼフィルスといわれる一群の一つで若かりし頃これにあこがれてネットを振った記憶があります。まだ、ミドリシジミ類が目撃されていませんから興奮もいまいちなところがありますが、里山が昔ながらの蝶の乱舞する場所になってほしいと願っているところです。