森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ミヤマウメモドキ

2013年11月17日 | 自然観察日記
帰り道、湿地を取り撒く雑木林の一角に赤い実を付けている灌木が沢山自生しています。何だろうかと近づくとミヤマウメモドキでした。この種は初めて認識する種でモチノキ科の種です。それにしても驚くほどの実の付き様。実にすばらしい!確かに実の付き方はアオハダなどのモチノキ科の実の付き方に似ています。
今年は新しく出会う種が結構多く、それも私の活動範囲といっていいほどの近い場所です。結構山歩き野歩きをしてきたつもりでも訪れていない場所も多く見逃してきた種がいかに多いかが改めて認識されました。シダ植物など元々苦手な種は深く追及してきていませんからごく浅い知識しかありませんが、森林インストラクターと名乗る以上は知らないでは済まされない知識がまだまだ多くあります。道半ばですね。

ミヤマウメモドキ 実

2013年11月17日 | 自然観察日記
おびただしい赤い実が実っています。とても綺麗です。とはいっても誰も気づいてくれない場所にあるのでもったいないの一言。せめて私一人心行くまで鑑賞させてもらいました。傘をさして草やぶをかき分けての鑑賞です。見事です。至福のひとときですね。
ミヤマウメモドキ、分布を調べて再び驚きです。県南部にはほとんど採集されていなくて「植物同好じねんじょ会」が編集出版した新潟県分布図集によれば、今回私が確認した地点が県内の分布では魚野川沿いでは最南端、上越の鵜の池に次ぐ南の自生地でした。しかし、新潟の女池や鳥屋の潟では採集された記録が残っています。概して県北に偏った分布をしている種であることがわかりました。