森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ミズオオバコ実

2013年11月26日 | 自然観察日記
かつては水田周りには普通にあった種で貴重種扱いされているひとつです。もう花の季節は過ぎていますが、冷たくなった水の中でゆっくりと朽ちていく季節です。ヒルムシロなどがなくなってミズオオバコがまだその姿をとどめています。長い柄に実が付いているのがわかります。この実もやがて朽ちて中の細かな種子が水中に散布されることになるのでしょう。その実に付いているらせん状になっている柄が興味深いですね。この「らせん」は「あそび」だと考えるとこの種の適応の巧みが見えてきます。水面の高さが変動してもこの「あそび」を使えば花をいつも水面で咲かせることができますね。花のない季節でも、こういう造形を探していくと自然は絶えず興味深いものを提供してくれます。

カキの木の癒着

2013年11月26日 | 自然観察日記
フィールドミュージアムにあるカキの木です。この当たりには昔お寺があったとされその当時に植栽されたものがたくさん残っています。そのなかにある一本、カキの木の途中が幹どうしが繋がっているのです。根元から二股にw枯れて再び高い位置で癒着した格好です。それも「橋をかけた」ような格好ですから不思議な造形なのです。大きな幹が直接接触して癒着するのはなんとなく理解できますが、「枝渡し」状態の構造・・・。かなりの偶然が重ならないと生じにないような造形には違いがありません。里山フィールドミュージアムの私の中での「七不思議」の一つにしてもいいと思っています。もっとも2つほど候補はあるのですが、これからです。