里山の花のいくつか、気になっているものを紹介します。今年、新たに丘陵公園の里山フィールドミュージアムエリアで移入種として確認されたものの一つが、このイヌハギです。見つけた当初はまだ生育中で個体も小さく「何かな?」という程度で静かに観察を続けていました。県内でもところどころに自生しているようですが、それほど目につくものではなく新潟県では絶滅危惧Ⅱ類の扱いをしていることを知り少々驚きました。さらに環境省でも絶滅危惧Ⅱ類に分類されていることが分かり、とんでもないものが入り込んできたという認識に変わりました。河原など日当りのよい砂礫地にはえる多年草。茎の下部は木化し半低木状になります。茎は高さ1m前後で、全体に黄褐色の軟毛があります。花は帯黄白色で長い総状花序を作りたくさん付きます。花期は7~9月。面白いことに花序の基部付近には閉鎖花が多数集まってつく性質があるそうです。