8月奥日光の上三依湿性植物園を訪れた際、園内の済に見慣れない自生のキキョウ科の植物がわずかな花をつけていました。微かに図鑑の中で見覚えのあるシデシャジンという種ということに気づいたものの今まで実物を見たことがありませんでした。ここ、南信州の遠山郷のしらびそ平に向かう道路沿いにところどころ花をつけている個体を見つけ大いに感激しました。本州や九州の山地に自生する種とされていますが新潟県内では見たことがありません。同行者もおられあいにくの雨のためにじっくり観察するという状態ではないのが残念でしたが、雪の少ない冷涼なかなり自然度の高い環境に生育しているように見受けました。林床とはいっても日当たりのよさそうな場所です。ほかの草本と共存しています。
細く割れた花弁はあまりキキョウ科のイメージと会いませんが、花の基部や葉を見ればキキョウ科の仲間であることは容易に判断できます。その細く割れている花弁を神社の注連縄に着ける四手に見立てて名付けられたのだそうです。珍しいこともあって色や葉な姿に魅せられました。素敵な花です。