学生時代のころは南信州や甲州あたりに時折出かけていたことがあり、このころよく目にしていたフジウツギがたくさん見られました。花が豪華な房状になるものはフサフジウツギという外来の園芸化されたものとされますが、これが野生化したという話もあってかなり紛らわしい種です。今回見かけたものは多少花付がよい個体もありましたが、概して質素な感じで昔見覚えのある雰囲気でした。河原など荒地が好きでひとり株立ちになっている個体があちこちにありました。簡単には入り込めないような深山のガレ場に生育しているものですから、帰化した種とも思えません。
比較的花つきのいい個体ですが、ブッドレアというフサフジウツギに比べても見劣りのする花付です。とはいっても藤色の花管は注目を引きます。こういう株(2~3m)が河原に群生している箇所がいくつか見られました。あいにくの雨でくすんで見えましたが・・・。
細長い筒状の花がびっしりとついています。花弁は5枚です。分類的には新しいAPG分類体系では消えてしまうのですが、フジウツギ科を構成する基本種です。日本には数種あるそうです。また、新潟県内での採集記録は妙高など県南に数ヶ所ありました。