しらびそ高原の一角、南アルプスの展望がよい場所があります。その山肌にグミの木がありました。小雨が降っているときでもあり急峻な山肌でほかの樹種もたくさん入り乱れている場所ですから主幹がどれかはっきりしません。それほどの高木でもなさそうで、せいぜい4~5mの個体ではないかと思いました。ナツグミの仲間だろうと見当をつけて何枚か写真を撮って持ち帰って調べました。鱗毛など細かな点を調べることはできませんが、総合してニッコウナツグミと判断しました。東北南部から長野県あたりの太平洋側山地に自生する種となっていますからこの種に該当します。実の付き具合はまばらで長細い赤い実が散見されました。大体の見当がつきますので実を味わうことはしませんでした。