新潟県にはありませんが大体本州中部の亜高山帯に生育されているとされるタカネママコナ。この種を観たのは実に久しぶりで、いつどこで観たのか思い出せないほどです。ママコナの仲間の花はピンク色をしているものが多いのですが、この種は薄黄色です。同じ方向に咲いていることも多く花の姿が口を開けた小魚が群れているように見えてしまいます。一見キバナアキギリに似ている花ですがゴマノハグサ科の種です。概してこういう形状の花はマルハナバチを誘っているものと考えてもよいのではないでしょうか。
ママコナの仲間は半寄生という性質があるそうです。この種もその性質を受け継いでいるはずですが、何に寄生しているのか不明です。乾燥しやすい尾根筋によく見られるグループですが、この個体も道路わきの日当たりがよさそうな崖に見られました。