森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヤチスゲ

2015年01月09日 | 自然観察日記
綺麗に色着く花ばかり見ているわけではありません。不得手な部分ではあるもののスゲやイネなどあるいはシダ類にも目をやることにしています。洞察する範囲が浅いために気づきやそれから広がる世界が小さいのが悩みです。これも、時間をかけて観察をすることから世界が見えてくるのでしょうか。
ヤチスゲです。亜高山帯以上の浅い沼地などに生えているのを見かけます。水の中に生育するスゲは多くありませんから、その生態で見当がつけられます。水面をびっしり覆っているような生育ではなく、まばらに毛が生えたような状態が普通です。岸に上がっている姿も気づきませんから水の中がお好みなのでしょう。面白いことに同じような池塘が隣接しても生育しているとは限りません。深さも影響するようで結構微妙な生育条件があるようです。