森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

イワカガミ

2015年01月12日 | 自然観察日記
越後の里山にはオオイワカガミがごく普通にありますから、高山に行ってイワカガミを見ても正直あまり感動を覚えません。花数もオオイワカガミに比べれば少なく見応えはしませんし、たくさん生えているといっても越後の里山にはかないません。とはいっても小さければ小さいなりに可憐ですし、愛おしい気落ちはします。このイワカガミはオオイワカガミの高山性変種と考えるべきか、あるいは高山性のイワカガミが多雪地に適応しオオイワカガミとして生育範囲を低地に広げるようになったのか・・・。太平洋側の低地にもオオイワカガミが自生する場所があるというそうですから、両種の関係はどういう進化の歴史があったのでしょうか。興味深いですね。


イワカガミの花にヒョウモンチョウ

2015年01月12日 | 自然観察日記
ヒョウモンチョウの一種がイワカガミの花に来て吸蜜しています。高山の7月は忙しい季節で羽化した昆虫は一斉に動き出し次の世代に命をつなぎます。イワカガミの花にも飛来するチョウがいるわけで、「花」という装置はしっかりと役割を果たせているようです。しかし、しっかりと観察ができていませんのでこのチョウがイワカガミの受粉に効果があったかは不明です。正直あまりポリネーターとしてはチョウは役に立っていないような気がしています。ミツバチやハナバチ系の方が彼らにはふさわしいのではないでしょうか。