森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

湯の丸高原 ツツジ平

2015年08月12日 | 風景
この日の目的はツツジ平のレンゲツツジの群落をみることでした。駐車場前から出るリフトに乗って数分。事前の話を聞いてはいましたが、今までの経験の中では最大級の大群落が広がっていたのにしばし言葉もありません。湯の丸山でしょうか、正面に見える尾根までずーっとレンゲツツジが生育していて花を咲かせているように見えましたから、その面積は膨大なものになります。私の記憶の中での過去最大であったレンゲツツジ群落は長野の清里高原でしたが、ここははるかに凌ぐ広さだと思いました。
ところで、ここは現役の牧場のようです。レンゲツツジの開花期にあえて牛を移動したのでしょう、近くに牛の姿はありません。レンゲツツジを見せるために取られている配慮のような気がしました。そもそもレンゲツツジがこれほど群生するには牛の作用がなくてはあり得ない現象です。以前は密度の少ない自生地だったはずですが、牧場にするために高木を切り開拓したのでしょう。多くの光を入れて灌木やら草本などを発生させ牛のエサとしていたと思います。しかし、有毒植物であるレンゲツツジは牛が食べないために選抜され残されてきたおかげで高密度の群生地になってきたのでしょう。

レンゲツツジの花

2015年08月12日 | 自然観察日記
無数にあるレンゲツツジの株、よく見ると一株づつ個性があります。特に花の色がかなり異なるのがよくわかります。赤みの強い個体から」薄い個体、ほとんど桃色に近いものやオレンジに近いものなど・・。さすがに黄色いカバレンゲは見ませんでしたが、自然界ではまれに発生するはずです。