森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

カメバヒキオコシ?

2018年11月15日 | 自然観察日記
葉の形が亀を連想させることから名付けられているのですが、典型的な形質になっていません。新潟ではタイリンヤマハッカという種が最も近い種で平湯に自生していたものはどちらかというと葉に関してはタイリンヤマハッカに近い形質です。しかし、日本海側に分布が限られますから合致しません。岐阜の高山はカメバヒキオコシの分布圏に入るような気がしますのでいちおうここに収めて置きます。

ハクサンカメバヒキオコシ? 悩ましい葉です

2018年11月15日 | 自然観察日記
平湯大滝近辺のカメバヒキオコシは悩ましい個体です。調べてみるとハクサンカメバヒキオコシという種があることが分かりました。しかし、この種の形質とも完全に一致するわけでもありません。とはいえ、葉の先端の切れ込みはかなり変異が多い形質のようですから個人的判断ではハクサンカメバヒキオコシにしたいと思いました。分布圏もあっているようです。両種の混在地域なら雑種ということも考えれれますし、そんなに目くじらを立てて区別する必要もない形質なのかもしれません。

カメバヒキオコシ?のがく筒

2018年11月15日 | 自然観察日記
花は散っていてがく筒が残されている季節。ここだけではみんな同じように見えて種を判断できる目を持ち合わせていません。
カメバヒキオコシやハクサンカメバヒキオコシ、タイリンヤマハッカはイヌヤマハッカの変種扱いの種です。みんなひっくるめて同じものと言えば言えなくもないのですが、研究が進み各地に生育する個体にやはり何かしらの差があるために別名をつけなければならないためにどんどん難しくなっていくのです。細かな正確な分類を必要としないならおおざっぱな名前でもよいと思います。個人的には新潟の種をカメバヒキオコシの大きい種で通すこともあります。