森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

タマガワホトトギス

2020年03月01日 | 自然観察日記
本州以南に生育するタマガワホトトギスです。この種は新潟の山地でも普通に見られる種です。ホトトギスの仲間では比較的広範囲に生育している種のように思えます。かなり湿気を好む種です。砂防新道沿いの湿気の多いところなのでしょうか生育が見られました。もっともこの日は雨に打たれて全体が光っていました。

タマガワホトトギスの花

2020年03月01日 | 自然観察日記
タマガワと名前が付いたのは花が黄色であることが起因しているようです。書によると、牧野富太郎博士が黄色の花で名高いヤマブキの名所である京都の玉川に名を借りてつけたとあります。また、ホトトギスという名称は鳥のホトトギスの胸の紋様と花弁に出る斑点を重ねているという話はよく語られています。
ホトトギスの花の構造は何といってもめしべのが突き出ていて3つに分かれ反転しているという部分が印象的です。よく見るとその下におしべの葯も反転している構造があるのですが、他の種にはない独特のデザインが印象に残ります。

タマガワホトトギスの葉

2020年03月01日 | 自然観察日記
新潟のホトトギスはこの種とヤマジノホトトギス以外に見られません。そして、ヤマジノホトトギスは分布が限られていますから事実上タマガワホトトギスしか見られません。私は崖に垂れ下がって咲く黄色いジョウロウホトトギスの仲間を見ることが一つの夢になっています。