森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ドクウツギ

2020年03月10日 | 自然観察日記
近畿以北に見られるといわれるドクウツギです。私が動き回る東日本にはしばしば出会いますから普通にある種とまではいかないまでも特段珍しい種ではありません。太平洋側にも日本海側にも見られます。とにかく猛毒を持つ種としても知られていますから、この毒にまつわる面白い話がいろいろあるようです。「いちろべえ殺し」と言われ日本三大毒草なのだそうです(ドクゼリ、トリカブト)。

ドクウツギの果実

2020年03月10日 | 自然観察日記
これは熟しすぎて中の種子が見えるようになってしまった状態です。じつはこの未熟な果実が大変な猛毒なのです。未熟果は赤く奇麗でまたおいしそうに見える人もいるかもしれないのですが、この未熟な果実を果実酒にて飲んで大きな事故になったことがあったようです。

ドクウツギの葉

2020年03月10日 | 自然観察日記
葉にも当然毒があります。
こんな話もあります。古前川博士が熱帯植物でもないドクウツギの仲間が世界的に分布していることから古赤道に沿った分布をしているという説を唱えたことがあるそうです。それに関連して恐竜の絶滅と被子植物の隆盛が重なることからこの猛毒植物を食べて恐竜が絶滅したとする説を立てる人がいるとかいないとか。

スミナガシ

2020年03月10日 | 自然観察日記
珍しい蝶に出会いました。珍しいということとても久しぶりに見る蝶で少々興奮しました。スミナガシというタテハチョウの仲間です。かつて自宅にエノキの大木があったときにエノキの周りを飛翔している姿を見て以来の出会いです。個体数を減らしているといわれ絶滅危惧種に指定されているとことが多いと聞きます。観察していたドクウツギの葉にとまったときに運よくカメラに収まってくれました。