森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

コウライテンナンショウ

2021年06月19日 | 自然観察日記

少し山際に移動して小沢が流れるあたりの草地に行きました。コウライテンナンショウがたくさん見られ、それも仏炎苞が緑色と暗紫色のタイプのものが混在しているのが興味深く感じました。だいたいどちらかのものがまとまって生えているのですが、ここはざっくり半々くらいの個体が見られました。


コウライテンナンショウの暗紫色のタイプの仏炎苞

2021年06月19日 | 自然観察日記

マムシグサともいわれるコウライテンナンショウですが、この花を見ると気持ち悪いと感じる方が多いようです。人の感じ方ですから仕方ありませんが、忌み嫌わずじっくりと観てほしい種です。いろいろと不思議なことが沢山あって嵌る人もいるくらいです。


コウライテンナンショウの緑色のタイプの仏炎苞

2021年06月19日 | 自然観察日記

緑色をしたタイプも同じ種と考えられています。緑色のタイプはあまりマムシグサといわれ嫌われることは少ないのでしょうか?両タイプは遺伝的に発生することと思いますが中間的な形質はこのエリアでは感じられませんから形質によって優劣がはっきりしているのではと推測してみました。果たしてどういう遺伝現象と理解すればよいのでしょうか。


コウライテンナンショウの葉

2021年06月19日 | 自然観察日記

コウライテンナンショウは変異の多い種とされます。小葉は5枚ほどから10数枚が鳥趾状についていました。栄養状態の良い個体ほど多くなります。このグループは性転換する種としても有名で、栄養状態が悪いのは雄的に良い個体は雌的に作用するため小葉の多さで雄雌が見当をつけることができます。