森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヒトツボクロ

2021年06月23日 | 自然観察日記

昨年弥彦山塊でヒトツボクロを見つけました。その時は4月の中頃で葉一枚の時期。地元の山野草の好きな方に教えてあげたのですが、とても興味を示されその後の開花記録を残されました。そして、今年もまた花が咲いたのでぜひ見に来てほしいと催促されましたのでなんとか時間を作って駆け付けました。ヒトツボクロはラン科の多年草。地味な花の持ち主ですが葉がとてもユニークで一度見たら忘れないような存在感があります。かなり貴重種で新潟県内でもランをよく調べておられたTさんの資料によると佐渡と県の北半分を中心に十数か所の記録がありました。全県をくまなくといっていいほど歩かれた人ですから、その数の少なさからも貴重な種であることがわかります。


ヒトツボクロの花

2021年06月23日 | 自然観察日記

最初見つけたところは大体記憶していましたが、道案内人がいなければなかなかたどり着けなかったかもしれません。多年草だから毎年同じところに出てくるt思いますが、そういう個体もあるのですが次の年全く顔を出さないものもあるそうです。その代わり昨年なかった場所に出現したりするとその方がおっしゃっておられました


ヒトツボクロの葉

2021年06月23日 | 自然観察日記

ヒトツボクロの名前の由来を気にする人は多いと思いますが、残念ながらわからないのだそうです。この種は春に一枚の葉を出して5月下旬ころに花を咲かせるという習性があります。かなり結実は良さそうで花は大体果実を結びます。全国的に自生しといる種のようですが分布は限定的です。発芽に関係するといわれるラン菌などの影響もあるのでしょうか。


ヒトツボクロの葉裏

2021年06月23日 | 自然観察日記

一番の特徴は葉裏にあるかもしれません。見事な紫色をしています。これを見たら忘れることができないでしょう。しかし、葉裏が紫色の種はスミレ類を中心にいくつかあります。なぜ紫色が良いのでしょうか。興味深い謎です。