森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

枯れ木にも思い出が・・

2007年01月21日 | 自然観察日記
 もう2年になりますか、この大木が枯れたのは。私の家の脇にある社の西側にあったキハダ(ミカン科)です。生育を邪魔するものは何もないと考えつつもなんとなく元気が無いなぁと感じてはいましたが、枯れるときはあっという間でしたね。
 寒中というのに気持ちよく晴れた日ですからぶらりとお宮さんに立ち寄り、かっての大雄雄しい姿を思いながら膚に触れてきました。もう後の祭りですが、何か出来なかったかと悔やまれます。
 しかし、生きとし生けるものは全て寿命があるわけですから枯死していくのも自然の成り行きです。今度はこの枯れ木がどう崩れていくのかを観察していきたいと思っています。
 キハダの樹皮(内皮)は綺麗な黄色ですから草木染に利用されますし、ここには健胃剤として有効な成分も含まれていますから薬草としてもよく利用されます。
 かって教員をしていたとき、悪事を働いた生徒に「反省」を促すためにこの樹の樹皮の1片(1cm四方)を口に含ませ指導したことがありました。とても苦いものですから、苦痛にゆがむ顔を見ながらお説教をしたものです。これはイジメだったのでしょうか。

今日も赤い花

2007年01月20日 | 自然観察日記
 大寒にも拘らず穏やかな過ごしやすい朝です。県内でもロウバイが咲いたというニュースを聞きました。他県ではもう梅が咲いているといいます。過ごし易さは私にとってありがたいことですが、具合の悪いことも多々あるといいます。山では冬の時期の降雪量がそのまま夏場の水の供給量につながりますから、雪の少なさはスキー場だけでなく自然に生育する植物に苦難を与える要因になります。そう考えると複雑な気分になります。
 というわけでもないのですが、今日も赤い花で元気をもらいましょう。アンスリューム、お馴染みの温室植物です。赤い花といっても色付いているのは苞葉で、花は中央の棒状の部分に付いている細かなものがそれでサトイモ科の植物の特徴です。

今日は赤い花がいい

2007年01月19日 | 自然観察日記
 今日は赤い花が見たい気分です。目の前の諸問題を持ち前のバイタリティーで乗り切ろうとしても少々エネルギー不足の気分で、元気の出るものがいいですね。
 という訳でもないですが、目に付いたものがこの赤いトケイソウの花です。まだつぼみでまさに今咲き出しそうな様子がエネルギーを与えてくれる気分ですね。
 トケイソウは非常に多種多様なのだそうです。花の形がユニークで一度見たら忘れられないものです。その中のクダモノトケイソウをパッションフルーツといいますが、以前栽培していたことがあります。自前の簡易温室でのことで地植えでしたから蔓の成長が良くまるでジャングル状態になりました。花を咲かせ僅かな果実を得て香りの良いジュースを頂いたことがあります。広々とした温室で栽培できることが夢ですね。

インパチェンス

2007年01月18日 | 自然観察日記
 プランターで栽培していたインパチェンスがまだ花を咲かせ続けています。居間に繋がる簡易温室内での話しですが、温度さえあれば年中咲いているものですね。和名がアフリカホウセンカですがホウセンカのような実が出来ないのであの弾ける感触を楽しめていません。
 これが、わが国のツリフネソウと同じ仲間というのも一目では判らないかもしれませんが花の後部に付く距(きょ)等を見ると頷けますね。

さてこれは?

2007年01月17日 | 自然観察日記
 パパイヤもいろいろなものがあるんですね。瓜みたいな長い形状の果実の品種は初めてです。きっと多くの品種があるのでしょう。私は果実としてのパパイヤしかお目にかかっていませんが、野菜として調理するという話も聞いたことがあります。
 熱帯は私の憧れの一つ。未知の果物が沢山あるということが理由の一つです。同じパパイヤといっても品種によって味や食感が違うのだろうと思うと一つ一つを試してみたいですね。

パパイアの花を見ると・・

2007年01月16日 | 自然観察日記
 かつてパパイヤを栽培してたことがあります。果実を食べた後、種子を発芽させて数年間鉢植えで栽培しました。当時は設備が貧弱ですから悪戦苦闘しながら越後の冬を乗り切ったものです。鉢植だから大きくなったら適度に切り詰めます。だから個体は大きくなれませんし、いつまでたっても開花結実を望めないと思い、ある年意を決して露地栽培に挑戦です。
 パパイヤは幼木のうちは木なのか草なのかよく判らない感じで、成長が非常に早い植物です。冬が来る前に開花結実させようと目論見ました。霜の心配が無くなった頃に庭に下ろしました。それ以降50cmくらいの個体が秋までに3m弱くらいまで伸びたでしょうか、とにかくあれよあれよという間に大きくなりました。
 しかし、期待した花は最後まで見ることが出来ず実験は失敗です。秋が進み気温が下がるにつれ元気が無くなり、ダメもとで冬囲いをしたものの壮絶な最後を遂げてしまいました。
 今ではわい性の鉢植えに適した品種は販売されていますから、北国の家庭でも開花結実を楽しめることができます。30年も前の話で、この経過を文章にしたらそれ以来「パパイヤ」のニックネームをもらいました。

ハイビスカス

2007年01月15日 | 自然観察日記
 先日の温室の1花。定番の赤いハイビスカスでなく黄色のものがありました。ハイビスカスは夏のイメージですが早く来ることを期待して、今日は豪華な花を鑑賞してください。
 しべは長い花柱の先端に数個の雌しべ、その下に数十の雄しべが直接付きます。こういう構造はこのグループの特徴のようです。

ひねって咲かせるラン

2007年01月14日 | 自然観察日記
 栽培しているシンビジュームが咲き出しました。暖冬ですが例年に比べ遅くなっています。温度管理が上手くいかなかったのでしょう。もう少し綺麗なピンクになる種ですなのですが、光不足(かな?)でぼやけています。そうではあっても我が家の居間を飾るのに大切な存在です。
 ランの花はほとんどがつぼみから咲き出すまでに「半ひねり」を行います。つぼみのときに花茎に近い側が必ず下に来ます。この花弁がリップというわけです。写真の花柄に「ひねり」の様子が出ていますね。しかし、この「ひねり」が個々の花によって「右ひねり」であったり「左ひねり」であったりで法則性がわからないのです。きっと何かのルールがあるのでしょうが、じっくりと観察しながら答えを見つけることにしたいと思います。

「花」というけれど

2007年01月13日 | 自然観察日記
 花は綺麗なら良しとしましょうか。ベニヒモノキというトウダイグサ科の温室などでおなじみの植物ですね。しかし、「花」というけれど何がなんだかよく判らない植物だと思いませんか。一般には色づいた物なら形はどうであれ「花」で一括りにしてしまいます。
 でもそこで止まらないで、「花弁は?」「雄しべは?」「雌しべは?」・・・とたどっていくと「綺麗だねの世界」から「不思議の世界」に一気に入ってしまいます。「見る」から「観察」するに態度を変えると世界が変わるのです。私は「観察」する楽しみを多くの先輩から学ばせてもらいました。感謝しています。
 ところで、このベニヒモノキの花は雄花で目立つのは毛です。雄しべは内側にびっしり並んでいてあまり目立ちません。もっと目立たないのが雌花です基部についているのですが・・。どんな昆虫と契約して受粉を手伝ってもらっているのでしょうか。

森は複合体

2007年01月12日 | 風景
 毎日の通勤の途中での景色です。古くからある大きな民家なのでしょう、大きなケヤキのちょっとした森になっています。冬のこの時期一つ一つの個体の空間的な配置が判って面白いですね。
 以前奥志賀高原を訪れたときササ原の中にブナの大木が1本立っているのを見たことがあります。そのブナは直径1mくらいで樹高が15m以上あったでしょうか、しかし極端に幹が曲がっていて斜めに伸び上がりそこで展葉していました。1本だけ見ていると奇異な感じがするのですが、そこには多くのブナが林立し全体として大きな森を構成していたと推理するとこの樹形が意味していることが理解でました。材として価値がないと判断されて伐採を免れたものなのでしょう。
 ケヤキの空間的な「すみわけ」が示すものは何か、それは競争と共存でしょうか。それぞれが担う「役割」が森全体を安定した状態を形作っていることを示しています。志賀高原の孤高のブナはかなり苦しい状況に追い込まれているのではないでしょうか。

同じ白でも

2007年01月11日 | 自然観察日記
 うっすらと雪化粧。出かける頃は少し本降りに近いものがあったがそれも長続きはしないようです。
 スパティフィラムの苞葉も真っ白。外の雪景色とは違って、緑の世界の真っ白は気持ちが前に出るような気がします。
 よく知られていることですが、白いところは葉の変形で花は中央の円筒状のところにびっしりと付いているぶつぶつです。サトイモ科の植物で、有名なミズバショウと同じ仲間。よく似ています。ミズバショウの花が出る春を思い描いて鑑賞しましょう。

歩いて気づく

2007年01月10日 | 自然観察日記
 ときたま通りかかる庭にコメツガの樹が立っていました。庭といってもの全く整備されていないところです。廃屋に近い小屋も傍にあるので車で通りかかっても気づかずじまいで、歩くことで気づいたものです。
 花も無ければこれといって目立つものがない地味な存在ですが、私は意外なところで出会った感じで親近感を抱きました。それは、私がコメツガに出会うときは決まって夏場休日に登山する途中で亜高山帯で、もっとも自分にとって至福の時間に起こることだからです。今は大寒前の真冬、もう春を待ち焦がれてきました。
 コメツガはマツ科の高木。ツガに比べ葉が短い。亜高山から高山帯に生育。

ヒイラギナンテン・・・ここにも暖冬の証が その2

2007年01月09日 | 自然観察日記
 ナンテンと同じくメギ科の植物です。葉がヒイラギのように棘があるのが特徴です。しかし、ナンテンのように赤い実にはならず青黒い実になります。もちろん外来種ですが寒さに強いので公園樹にも利用されます。外側の花弁のように見えるものは顎片であり、小さいものを含めると9枚。中心部に集まって筒状になっているものが花弁です。
 これから本格的な寒さが来るのにちょっと可哀想ですが、いい安らぎの一時を得ることが出来ました。

ヒイラギナンテン・・・ここにも暖冬の証が その1

2007年01月09日 | 自然観察日記
 やはり暖かいのでしょう、町内のある家庭の庭先にヒイラギナンテンが盛りです。普通は雪消えの春先に花を見る気がするのですがもうじき満開です。しばし立ち止まって鑑賞です。

どろんこのドンド焼き その5 

2007年01月08日 | 風景
 相変わらず風が強く火柱が真っ直ぐに上がらないのですが、一瞬上がったところを映しました。あいにくカメラの電池切れで、フラッシュが焚けずあいにくの写真になってしまいました。でも、今回は雰囲気を伝えられれば良しとします。火が小さくなる頃お餅やスルメを焼いて食べます。子供たちの眼が輝いているのがいいですね。