オオオニバス 2010年07月08日 | 自然観察日記 絶滅危惧種展で県立植物園を訪れました。いろいろ面白いものがあったのですが、その中の一つにオオオニバスが花を咲かせていましたので紹介します。 オニバスは福島潟などに自生していますが、このオオオニバスは熱帯産。葉の周辺が上に折れ曲がっているのが特徴です。小さな子どもなら楽々乗れるのは良く知られたことですね。
オオオニバス 花 2010年07月08日 | 自然観察日記 ライトアップで赤系の光が当たっているので少し赤みを帯びていますが白い花でした。水面に浮かんで咲いています。ハスはスイレン科に分類されるグループ。日本にはオニバス以外にヒツジグサが思い浮かびます。いろいろと神秘的な匂いのする花であることは確かなようです。
オオオニバス 幼葉 2010年07月08日 | 自然観察日記 花に注目が集まりますが、その脇につぼみのような奇妙な塊が浮かんでいます。よく見るとつぼみではなく幼い葉で、その表面にはやたらに棘が多いのに興味を引きます。水中から襲ってくる魚などの食害などに対抗した防御なのでしょうね。この棘では簡単には近づけないことでしょう。
オオオニバス 成葉裏面 2010年07月08日 | 自然観察日記 その棘は成葉でも残ります。水に接した葉の裏面(外面)をアップで見ると葉脈上に棘が並んでいます。これを見ると毛の変形であることが推察できます。
キハダ 2010年07月07日 | 自然観察日記 花がいつ咲いたのか見逃していましたが、キハダの実がついていました。自然の営みは確実に刻まれています。過去に北アの白馬岳に蓮華温泉から入ったことがあります。その林道沿いの民家や作業小屋の空きスペースにキハダの皮を剥いで干している光景がありました。キハダは薬や染料として利用するそうですが、こんな山奥から供給されているのだなぁとその時知りました。しかし、量は多くないのですが案外近くの里山にも見られる樹種です。ミカン科で雌雄異株。
ムラサキシキブ 2010年07月07日 | 自然観察日記 淡い薄紫のムラサキシキブも今が盛りと咲いています。結構沢山あるのですが訪れる人も少ないので余り注目されません。しかし、小さな虫たちが沢山訪れていました。もともとこれでいいのですが、秋の実ばかりでなく花も愛でてやってください。
イチヤクソウ 2010年07月06日 | 自然観察日記 下草のまばらな明るいコナラ林などを歩くと、道際に白い小さなイチヤクソウに出会います。珍しいものでもなく派手な存在ではないもののなぜかこの花を見ると嬉しくなるのです。独特な魅力を持った花だと思います。梅の花を連想させるような花で、みな下向きに咲いていますから、小さな草ゆえ花の様子を覗くのが大変です。
イチヤクソウ 花 2010年07月06日 | 自然観察日記 ピントを合わせるのに苦労して、撮った写真がみんな不合格。仕方ないので横向きのものをのせます。雌しべが大きく湾曲している姿が分かればよしとしましょう。前の黄色の先端を見せているのが雄しべの葯。沢山あります。その反対側に長く飛び出した雌しべが1本。同じ花で受粉をしないような工夫を見ることが出来ます。
キバネセセリ 2010年07月05日 | 自然観察日記 先日、ダイミョウセセリを載せましたが今回はキバネセセリというセセリチョウです。里山にいろいろな昆虫が復活しているような気がするのですが、このキバネセリモそのうちの一つで昨年は見かけなかったものなのです。偶然なのかもしれませんが2頭も3頭も飛来して部屋の中まで飛び込んでくるしまつです。PCのプリンターに止まって撮影されるのを待っている風情。自然の動植物と一緒に戯れることが出来る・・何より幸せなことですね。
ヨツスジハナカミキリ 2010年07月05日 | 自然観察日記 カミキリ虫には幹を食い荒らす厄介なものと花などに集まってくるタイプのものがあります。といっても仔細なカミキリムシの生態には精通していませんので、クレームが来るかもしれません。漠然とした捕らえ方でいいとも思えませんが、私の中では害虫と益虫という区別で彼らを見ているようです。 このハナカミキリは後者でシシウドなどの花に良く集まってくる種類です。でも、まだ彼らが好きそうな花が少ないので少し早まったのか地面を這いずり回っていました。
トリアシショウマ 2010年07月05日 | 自然観察日記 ハナカミキリの好みそうな花がようやく見られるようになりました。里山にはトリアシショウマの白い花があちこちに咲き出して、林を渡る風で揺らいでいます。花が少な目のこの季節、トリアシショウマの白い花は梅雨空であってもすがすがしさを与えてくれる存在です。
バイカルタツナミソウ 2010年07月04日 | 自然観察日記 里山のタツナミソウはデワノタツナミソウ。それが、今年はめっきり個体が減ってほとんど花を見ませんでした。周りの木々が生い茂って日照不足になってしまったのでしょうか。とても残念です。 これは公園の一角に植え込まれている「バイカルタツナミソウ」で、とても大きい種です。「バイカル」というからにはロシア産の種なのでしょうか。あまり改良されているとも思えないほぼ原種にではないかとおもっています。タツナミソウの仲間も各地にいろいろな種があるのです。
ワルナスビ 2010年07月04日 | 自然観察日記 4月19日に載せた黄色の果実のその後の姿がこのワルナスビで、「ナス」と同じ花を咲かせます。ただし、別名「トゲナス」と言われるくらいいやらしい棘が沢山ありますから、雑草状態になったトゲナスの処理には一苦労です。厄介な雑草ですね。もちろん帰化植物です。
ネジバナ 2010年07月03日 | 自然観察日記 別名モジズリ。野生のランのなかで、唯一雑草扱いしても心配要らない種です。草刈下芝地や土手などに可愛い花を沢山咲かせてくれます。今が花盛りでだれもが心和ませられているのではないでしょうか。
ネジバナ 右らせん 2010年07月03日 | 自然観察日記 ネジバナの語源となる「ねじれ」の現象を調べてみると2種類あることに気づきます。「ねじれ」いわゆる「らせん」の問題は生物にとってはとても興味深い形質であり、ある意味DNAを見ても分かるように根源的な形質だとおもいます。 ネジバナの「らせん」は上に向かって「右らせん」と「左らせん」が確認できます。一部ねじれない変わり者の散見されますが、どちらかになっていますね。この写真は右らせんの個体です。