よくアカトンボと間違われるものです。色は真っ赤で秋のアカトンボ以上です。このころはアカトンボは里には居なくて(居る種もありますが赤くありません)、多くは高山に居ます。ショウジョウトンボの「ショウジョウ」は「猩猩」で架空の真っ赤な動物を意味し歌舞伎でも舞われる存在です。水辺が好きで開放水面の上に出た草木の先端に止まって自らの縄張りを守っています。トンボの世界も奥が広くてなかなか難しいのですが、里山フィールドミュージアムには多種多様なトンボが居ます。
もうとっくに終ってしまっているリョウブの花。それでも時たま咲き遅れの株があってくすんだ白い花を咲かせています。どこにでもあるものは案外知らないものが多くて、リョウブの花穂は良く知っていても一つ一つの花については良く観察したことが記憶にあまりありません。雌しべは1本、おしべが10本。いずれも先が割れているように見えるため、蟹のハサミよろしくVの字オンパレード。結構楽しめます。
樹肌がサルスベリに似ていることとか刈り込みによく耐えるので下刈りした林の下はリョウブだらけになってしまうことなどいろいろと面白い側面を持っている植物です。さらに、この新芽を非常食として保存したという話も聞きます。「糧(かて)めし」という言葉が残されていますが、かつて越後ではタニウツギの新芽と共にこのリョウブを増量材として利用したのだそうです。
樹肌がサルスベリに似ていることとか刈り込みによく耐えるので下刈りした林の下はリョウブだらけになってしまうことなどいろいろと面白い側面を持っている植物です。さらに、この新芽を非常食として保存したという話も聞きます。「糧(かて)めし」という言葉が残されていますが、かつて越後ではタニウツギの新芽と共にこのリョウブを増量材として利用したのだそうです。
キノコが楽しみな時期に入り始めました。でもまだ見かけるものが少なく、昨年の賑わいが今年は生まれるのか少々不安です。サルノコシカケが元気に成長しているのを見つけました。縁が真っ白の帯びになるなかなかおしゃれなキノコです。食用にするなどとはさらさら思いつきませんね。この手のキノコは見て楽しむだけです。
先日、公園内で1匹のスズメバチが突進してきました。すばやく首に巻いていたタオルで振り払って難を逃れました。飛出してきた方にユキツバキの茂みがあってその中に成長しつつあるスズメバチの巣を発見。このまま放置しておくと他に危害を及ぼす可能性があるため、決死の思いで駆除に当たりました。暑い最中ウェーダーで下半分を雨合羽で上を草刈用のヘルメットと顔のカバー、皮手袋をして2刀流で蜂ジェットをもって巣ににじり寄りました。出入り口をめがけて噴射。驚いた1匹が一目散に逃げていきましたが残りを仕留め一件落着。小さな巣で蜂の数が少なかったのでこの程度で済みましたがこれからの季節巣は大型になり性質も荒々しくなりますから一人での駆除は難しく無謀な挑戦はやめることにしています。
「山で美味いはオケラにトトキ、里で美味いはウリナスビ」のトトキ。といっても未だに口にしていないのですが、三国山の山肌に咲いていました。里山にも見られるものですから高山植物というものではありませんが、まだ里でこの花を見ていないのでここで見ると高山植物の風情ですね。
シソ科の種は花だけ見せられても判別できないのですが、これはアキノタムラソウといいます。花は6~7月に咲いていますからむしろ「ナツノタムラソウ」のほうがいいという意見があるそうで、多量にあるわけでもないのですが比較的山地の木陰に生えているのを見かけます。ハルノタムラソウという幾分なよなよしたのがあるのですがこの種の対比として名づけられたようです。こちらは県内にはありません。(図説をみるとすでにナツノタムラソウというのがあって西日本に分布するそうです。)
「タムラソウ」と名が付いても前種とは無関係のキク科の種です。まだつぼみの状態でそこに甲虫が止まっています(この虫の種名が分かりません)。いくつかのつぼみに同じ甲虫が止まっていますから偶然ということは無いようです。何をしているのかなぁ・・。
それはそうとこのタムラソウは花はアザミに似ていますが棘が無いので違う仲間と分かります。秋の高原を飾る花です。
それはそうとこのタムラソウは花はアザミに似ていますが棘が無いので違う仲間と分かります。秋の高原を飾る花です。
庭木や公園木によく使われていますから三国山の尾根筋でこの花を見るとなんとなく不思議な気がします。本来はこういう山地が居場所なのですがあまりにも身近に溢れていますからそれが普通になってしまった・・・というところでしょうか。高山で見る花は不思議と深い感動を覚えます。この花は高山植物なのだということを再び気づかされました。
三国峠道を歩き始めてまもなく同伴の方がヒキガエルを発見。山道のくぼみに身を潜めていたのを見つかってしまった。ヒキガエルは見た目が少々グロテスクですから敬遠されそうな動物なのですが、動きが鈍く性質もおとなしくとても愛すべきものなのです。春先には水溜りに集まって子孫繁栄のためにちょっとだけお祭り騒ぎをするけれど、それ以外は単独行動で山奥の森や小川を住処としています。登山中にめぐり合えるのはなかなかの幸運です。
草刈をしていない山里には思いのほかツノハシバミが沢山あって今年は実がついている個体が目に付きます。細かな棘状の毛が沢山あって素手で触ると痛い思いをしますから取り扱いには気をつけて。でも実はなかなか美味しいものです。直接火で炙るかフライパンに入れ強火で炒って毛を焼いてしまうといいのです。ヘーゼルナッツの里山版といったところでしょうか。十分熟した頃が楽しみです。
キキョウの実生苗を育てています。熱い日々が続く中で毎日の水遣りが結構は作用なのですが、葉の付け根に出来たくぼみに溜まる水滴がなんともいえない美しい光を放って安らぎを与えてくれます。まるで宝石のようです。朝、葉先に出来る水滴とは違い少しくすんだ光を持っています。
そういえばこういう景色を過去に心に焼き付けた記憶があります。それはハスの葉に溜まる雨滴であったりサトイモの葉で捕らえた雨滴であったり・・。葉の上を転がる水滴の不思議、そしてその光の美しさ・・。でもいずれもこれよりは大きいもので、このキキョウの先端に乗る水滴はとてもとても小さい・・。しかし、夏の日光を反射し一抹の涼を与えてくれました。
そういえばこういう景色を過去に心に焼き付けた記憶があります。それはハスの葉に溜まる雨滴であったりサトイモの葉で捕らえた雨滴であったり・・。葉の上を転がる水滴の不思議、そしてその光の美しさ・・。でもいずれもこれよりは大きいもので、このキキョウの先端に乗る水滴はとてもとても小さい・・。しかし、夏の日光を反射し一抹の涼を与えてくれました。
里山フイールドミュージアムではもうユリの季節も終わりを迎えています。クルマユリから始まってコオニユリ、ヤマユリとつなぎ最後のウバユリも見ごろを過ぎてしまいました。それでも杉林に凛と立ちつくすオオウバユリの姿にひきつけられますね。実際には葉は残っているのに、花の咲く時期に葉がなくなるとされ歯の無い「姥」に結びつけられて「ウバユリ」となったとか。真相はどうなのでしょうか?ある意味可哀想な花なのです。