森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

これは?

2015年09月24日 | 自然観察日記
イチヤクソウの仲間であることは直ぐに分かりますが、はて何んだろう??生育している場所も姿かたちも瞬時に当てはまるものが出てきません。もちろん持ち帰っての調べですが、あっちへいったりこっちへ来たり・・・。

葉が一枚のイチヤクソウ

2015年09月24日 | 自然観察日記
一ッ葉イチヤクソウなどというのがあるのだろうか??小さな葉が1枚でこれだけの個体を成長させることができるのか?なるほど、このイチヤクソウの仲間は半寄生の性質があるわけですから、栄養製造器官の葉が1枚でも何とか生きていけるわけか・・・! 葉の形は丸くなくイチヤクソウに近い形です。

ベニバナイチヤクソウの個体群

2015年09月24日 | 自然観察日記
あまり生育するには難しいそうな場所に数本の花茎が伸びている一角がありました。どれもこれも葉が小さいものが1枚。ベニバナイチヤクソウを散々見てきたわたしにとってはこの姿は異様で、こういう生活形もあるのかと感心させられました。新種にでもしたいくらいの形質です。通年を通して観察する必要がありますが、面白いことが分かるかもしれませんね。同定が間違えている可能性もあります。それにしても、自然界に存在するものはすべて既成概念で捉えないことが必要だとこの時も思いました。神秘です。だから面白い!

オオバセンキュウ

2015年09月23日 | 自然観察日記
人の背丈ほどの大型のせり科植物はオオバセンキュウ。ミヤマシシウドなども見られましたが、葉の特徴からオオバセンキュウとわかります。群視していることはなく数ヶ所点々と生育していました。せり科の種はそれぞれ特徴があるもののやはり紛らわしいイメージが付きまとっていて、ガイドをしても右から左へと聞き流されてしまう気がします。

オオバセンキュウの花

2015年09月23日 | 自然観察日記
もっとごちゃっとした感じの花序の段階はあるのですが、十分展開した複散形花序はなかなか感じのいい花火状の雰囲気。オオバセンキュウは比較的湿り気が好きですから沢沿いや湿地環境に近いところで見られます。

キンギンボク

2015年09月22日 | 自然観察日記
別名ヒョウタンボク。我が家の庭の片隅に生育しているのですが、この個体は昔々新潟大学に出向いたときに庭というか半自然状態になっている藪の傍らにあったものを一枝いただいてきたものが挿し木で大きく育ったもの。毎年花を咲かせ実を結びますから日常的に見慣れている種です。そういうキンギンボクが蔵王の山中にあるとちょっと不思議な気がします。
見慣れている割には知らないことが多いことに気づき、まずは分布を調べました。新潟県内ではほぼ海岸線に集中して生育している妙高の長野県境付近を除きほぼ県内は空白域(生育していない)ということを知りました。変わった分布をしていることになりますが、他県では東北地方以北に山地にも見られるようです。新潟大学の構内にあったものは自生のもので、ある意味とても意味のある存在です。普通に存在する種の様で普通に存在しないことを知りました。

キンギンボクの実

2015年09月22日 | 自然観察日記
キンギンボクは花からきている名前です。白い花がやがて黄色に変わり散っていきます。別名のヒョウタンボクは実の形から来ている名前です。個人的にはヒョウタンボクの方が使い練れているのでついヒョウタンボクといってしまいます。この赤い実、一見美味しそうなのですが有毒で食べるなときつく言われています。赤い実で毒があるものはそれほど多くないと思うのですが、このグループは危険極まりない存在のようです。果実は苦く、イリドイド化合物のモロニシドなどなど有毒な難しい成分が含まれいるそうです。

イヌエンジュ

2015年09月21日 | 自然観察日記
鴫(しぎ)の谷地沼の遊歩道の一角は植栽された木々があります。その一つ、イヌエンジュが白い花を咲かせていました。エンジュは中国原産の種ですが、イヌエンジュは在来種。この鴫沼のイヌエンジュは自生ではなく移植されたように思いました。マメ科の高木。径20cmはあるのですが、花が比較的低い位置で見られましたから記録にカメラに収めました。ところで、県内にも多数自生は確認されているのですが私は自生と思われるイヌエンジュのそのものに気づいたことほとんどありません。イヌエンジュに気づくときは大体こういう公園化された雰囲気の林の中です。ひょっとして、このイヌエンジュもともとここにあったのかなぁ・・・?

イヌエンジュの葉

2015年09月21日 | 自然観察日記
日本で見られるエンジュと名が付くものは、エンジュとイヌエンジュ、ハリエンジュでしょうか。エンジュは中国大陸から、ハリエンジュは米国からだそうです。イヌエンジュが在来種。イヌなどという名をつけなくてもいいと思うのですが。

ママコナ

2015年09月20日 | 自然観察日記
散策道の傍らにママコナがありました。近縁種のミヤマママコナは新潟の深山(高山)に行けば比較的出会えますが、このママコナは成育していないらしく新潟では見ていません。過去に福島の裏磐梯で見たことがあるくらいで私にとってはなかなか貴重な存在です。半寄生植物だそうですが何に寄生しているのでしょうか。周囲にはアカマツとコナラがありました。

ママコナの花

2015年09月20日 | 自然観察日記
ママコナの花には白い2つの模様が目立ちます。この斑紋が米粒みたいなので「ままこな」なのだそうです。花は対で下から順次咲き上がります。この花穂の苞が葉状で非常に尖った鋸歯があることが特徴です。
大きな群落を作るような性質はなく山地にひっそりと暮らしている風情ですね。山野草としては味わいのある花ではないでしょうか。

ヨツスジハナカミキリ

2015年09月19日 | 自然観察日記
自称「森の案内人」を名乗っている関係で植物ばかりを対象にしてはいられない事情があります。昆虫もある程度は理解していなければなりません。比較的よく目にするものだけでも理解しておこうという程度の心掛けです。
これはハナカミキリ、夏場シシウドなどのセリ科の花によく集まってきます。正確には黄色の線が4本認められることからヨツスジハナカミキリというのだそうです。

イカリモンガ

2015年09月19日 | 自然観察日記
一見チョウのような動きをするのですがガの仲間。姿もガらしくないところもあるのですがガです。夏、開けた沢沿いの山道などで出会うことが多く、激しく飛翔しては目の高さくらいの葉に止まります。あまり遠くまで行かないこともあり観察しやすい昆虫です。