森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヒダリマキマイマイ

2015年09月19日 | 自然観察日記
カタツムリの仲間は右巻き種が多いのですが、本種は左巻きの種。それで、ヒダリマキマイマイといいます。気を付けてみていると時々出会います。それほど珍しくもないのですが、森林性の種です。移動の少ない生き物ですから、各地に固有の変種がいるようで微妙な形質の差異があるようです。

ソバナ

2015年09月18日 | 自然観察日記
垂れ下がる姿を多く見るので、目の前に現れた高径のソバナには少々驚きです。園路のあまり日当たりのよくない場所に1本高々と生育していました。結構花をたくさんつけていて見ごろの状態。ソバナなしからぬ草姿、こういう顔を見せることもあるのかと花を愛でてやりました。

ソバナの花

2015年09月18日 | 自然観察日記
ベル状に咲いたソバナの花。清楚で美しいですね。人に見つかれば折り取られそうな場所にありながら綺麗に咲いている様子を見ればこの散策道は最近は人の気配がしないようです。

ソバナの葉

2015年09月18日 | 自然観察日記
ソバナという名称は、山菜として利用するところからきているようです。ツリガネニンジンをトトキといい山菜として利用するわけですから、その類縁のソバナも当然利用する価値があるのでしょう。あいにく両種ともまだ食したことがありませんが、新芽は美味しいらしく副食としては重要なものであったようです。どういう食しかたをするかは不明ですが、蕎麦と同じような利用の仕方をすることから「ソバナ」になったという説があります。蕎麦の若芽も食べたのでしょうか?

クサレダマ

2015年09月17日 | 自然観察日記
人造湖を止める法面、水際にはクサレダマの小さな群落が見えました。私のいる里山にも個体数は少ないもののクサレダマが自生していますが、ヨシなどの繁茂が酷く遠目からはほとんど目につきません。しかし、ここはそれほど湿地環境でもなさそうなのに元気よく育っていて、湿地植物とされるクサレダマのイメージが変わりました。

クサレダマの花

2015年09月17日 | 自然観察日記
レダマという黄色い花を咲かせるマメ科の低木があるそうです。庭木にもなるとのことなのですが私は見たことがありません。このレダマに似た草というので草レダマ。もちろん腐れ玉ではありません。笑いものにされ可哀想な花です。愛らしい美しい花です。サクラソウ科に分類されます。

ミヤマヤブタバコ

2015年09月16日 | 自然観察日記
ガンクビソウの仲間で見慣れない種がありました。調べてミヤマヤブタバコと分かりました。北海道から九州の温帯の林下に生育する多年草とありますが、新潟県内では生育しているのでしょうか?私は聞いたことがありませんから太平洋側の温帯林が生育の中心ではないでしょうか。

ミヤマヤブタバコの花

2015年09月16日 | 自然観察日記
このグループ、地味な花ですが○○ガンクビソウとか○○タバコなどなどという名前がピッタリな造形をしていると思います。花の雰囲気が「キセル」を思い起こす形態をしています。種の区別はいろいろ面倒ですが、こういう目立たない存在も自然の住人です。出会ったときにはしっかり観てあげたいものです。

クロハツ

2015年09月15日 | 自然観察日記
キノコも何種類か出てきます。見覚えのあるものから見覚えがあっても種の特定ができないものまでいろいろあります。これはクロハツ。色からしてその気になって探さないとなかなか見つからないものです。季節にはそれなりに出てくる種だとは思いますが・・。食用キノコということにはなっていたと思いますが、最近は要注意種。もっとも、個人的にはあまり食欲がわかない種ですから見て楽しむだけです。

ミドリニガイグチ

2015年09月15日 | きのこ・菌類
何種類かイグチの仲間を目撃しましたが、例のごとく持ち合わせの図鑑では特定することができないものがあり宙に浮いたまま。日本の全キノコを網羅した図鑑ができないものかと願っていますが、より深く研究されている人にとっては菌界の恐るべき奥の深さに日夜悪戦苦闘されていることも分かっていますから、勝手な個人の事情で要求するのもおこがましいことですね。
それでも、この種は特定できました。ミドリニガイグチというイグチ科のキノコです。柄が薄赤く染まっている個体ですがもっと黄色になるものもあるとのこと。毒はなさそうですが美味しくないとか聞きますので食不適です。

チギレハツ

2015年09月15日 | きのこ・菌類
幾分自信がないのですがチギレハツの特徴によく似ています。ただ、茎がかなり太めな点が気になりますが、色、ひだ、形状などで図鑑と一致します。しかし、口にする場合は単純に図鑑と一致したくらいではだめですね。ゆっくりと時間をかけて何度もその菌と触れ合いながら判定が間違いないと確信できないと食べる段階にはいけません。観て楽しむだけに。

ミズナラのアルビノ ①

2015年09月14日 | 自然観察日記
散策道脇に白い個体が散在している場所があり、何かな?と調べてみるとミズナラの白化の実生個体です。見事に純白で周囲数メートル範囲にざっと10個体くらい確認できます。動物にはアルビノという言葉をよく使いますが、植物にも使っていいものか分かりませんが、原理は同じでこの個体葉緑素(色素)を作れない性質のようですから、使ってみました。

ミズナラのアルビノ ②

2015年09月14日 | 自然観察日記
葉が数枚出ていますが、これ以上成長した個体は見当たりません。推測するに昨年結実した種子(どんぐり)の栄養を使ってここまでは成長したのだと思います。この先、光合成ができないはずですから死滅していく運命でしょう。逆に、どんぐりの蓄えた栄養でここまでは成長させられるということを示していますから、かなりの栄養を蓄えていることに関心です。すぐ脇には葉緑素を作れる個体が生育しています。こちらはもう一節枝を伸ばし新たな葉を伸ばし始めています。