森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

イチヤクソウ

2016年04月11日 | 自然観察日記
これも多年草ですがイチヤクソウも越年する葉を持っています。幾分日陰に生育していますが表側の変色はあまりありませんが茎は赤味かかり裏側は紅色に色づいています。やはり光対策をしているようです。まとまって生育しているわけではありません。これは植栽されたものではないようです。

越後の林床の多年草は銅葉が多い イワウチワ

2016年04月10日 | 自然観察日記
雪に覆われた越後の落葉樹林の林床は雪消えとともに直ちに光合成を行うことができる常緑の多年草が目立ちます。常緑の低木も多いのですが雪のない関東圏の里山とはかなり異質な景観をしています。その常緑性の多年草のいくつかは銅葉(赤黒く色づいている葉)が多いのが特徴です。おそらく、雪消えに伴い十分な光が当たるのはよいものの急激に強い光を浴びるための自己防衛の一つなのだろうと考えています。人が日焼けのために皮膚が黒くなるのに似ています。イワウチワはもともとこの地にはない種ですが移植された個体は日焼け防止の反応を見せています。

越後の林床の多年草は銅葉が多い オオイワカガミ

2016年04月10日 | 自然観察日記
オオミスミソウが持てはやされますが越後の名花にオオイワカガミがあると考えているのですが、栽培が難しいせいかあまり注目されません。園内には至る所にオオイワカガミの自生が見られます。徹底した山の手入れが行われていますから、オオイワカガミにとってはかなり居心地の良い環境になっていくのだあろうと思っています。そんなオオイワカガミ、花が咲くしばらくの間は銅葉を鑑賞するには持って来いの季節です。高木層の葉が繁って林床が薄暗くなるとこの輝きは色あせてきます。

越後の林床の多年草は銅葉が多い トキワイカリソウ

2016年04月10日 | 自然観察日記
雪が融けても葉があることからトキワイカリソウといいますが、新芽が伸びて新しい葉が展開してくるとこの越冬した葉は落ちていをきます。しかし、雪解け直後の最後の一仕事をする必要があるのでしょう、銅葉になって強い光を防いでいるようです。雪消え後枯れ落ちるわずかな間の無駄のない適応には感心してしまいます。懸命に生きているのですね。

ネコヤナギ

2016年04月09日 | 自然観察日記
ヤナギといえばネコヤナギ。ですが、頭の中でネコヤナギという単語が出るものの実際にどれがネコヤナギなのかは案外わかりません。野山で見るヤナギの仲間は非常に多く雌雄もありますから正確に言える人はほとんどいません。そういう私も同類項でしばしば間違えているようです。とはいっても今まで間違えながらも学習し積み重ねてきている眼力からこれはネコヤナギと判断しています。中央の池のふちに生育していました。

オオカメノキの芽 ①

2016年04月08日 | 自然観察日記
ユーモラスなオオカメノキの芽が至る所で見られ、個体ごとに伸び具合が違います。気の早いのやらのんびりものもいます。一概に日当たりの良さだけではなく遺伝的な個性を感じさせてくれます。こんな芽を見ながらののんびり散策も心が洗われます。

オオカメノキの芽 ③

2016年04月08日 | 自然観察日記
これはすべてが葉の芽です。日当たりの悪い場所の個体はやはり花芽は少なく葉芽ばかりのものが目立ちます。APG分類体系により以前スイカズラ科のガマズミ属の種はレンプクソウ科のガマズミ属として整理されたのだそうですが、なかなか切り替えられない自分がいます。

オクチョウジザクラ

2016年04月07日 | 自然観察日記
ニュースでは全国的にサクラ(ソメイヨシノ)が咲いたとかまだとか言っているときでしたが、雪国植物園ではオクチョウジザクラが満開であるの日差しを浴びてなかなか美しい。しかし、満開といってもこのサクラは全然目立ちません。花はまばらで樹も小型ですからまるで存在感がありません。今は全国的にサクラでもちきりなのですが、そういう喧噪をよそに忘れ去られている存在。

オクチョウジザクラの花

2016年04月07日 | 自然観察日記
ソメイヨシノは一芽から数輪の花が出てくるのですが、オクチョウジザクラはせいぜい2~3輪。花の量が圧倒的に少ないサクラです。オクチョウジザクラ日本海側の多雪地に生える種とされます。チョウジザクラの変種で花がひとまわり大きくがく裂片が全縁でがく筒の毛が少ないなどの特徴があるとされます。