ロープウェイから保高の谷の反対側の尾根です。錫杖岳や笠が岳がそびえているのですが、どのピークがそれか残念ながら分かりません。笠が岳には一度登りたいと常々思っているのですが果たして実現できるのかどうか次第に不安を覚える年になって来ました。
今年は大型の台風がアルプスを襲ったようです。オオシラビソが根こそぎなぎ倒されていました。こういう箇所が複数ありました。いずれも根を十分に張れないような場所です。それにしても風の力の大きいことに驚かされます。なだらかな森の中には枯れたオオシラビソ等に混じって幹折れしたものもありました。
普通オオシラビソの果実、球果は樹の高い位置にできますから簡単に見られるようなものではありません。しかし、台風もこういうお土産も与えてくれますから利用しない手はありません。やにが多い球果です。無造作に触ると少々厄介です。
山地の岩場や海岸の岩場などに自生するキリンソウです。岩場の隙間に独特な色彩で秋を迎えています。これも紅葉の一つでしょうか。キリンソウといえば黄色を連想するのですが、まるで異なる暗赤色です。季節によって色彩の変わるものを探すのも自然を楽しむ一つです。
場所が西穂高の稜線ですから高山性のキリンソウではないかと考えたのですが、葉の鋸歯が上半分で付け根に葉ないようです。これはキリンソウの特徴ですから、平地にも自生している種と同じ仲間ということになります。渋い赤い色、いわゆる銅葉をしていました。