ハブ茶の原料である「エビスグサ」と「エゴマ」の種のごみ取りのために「唐箕」を稼働する。「唐」の国から来た「箕」はやはり優れものだった。昨年補修した「唐箕」も久しぶりの登場だが、細かい所ではまだ補修が必要だが、そこは目をつぶってまずは種に混じっている茎やゴミをハンドルの風力で飛ばしていく。
漏斗の下に種の流量を調節する木製の「弁」がある。6段階ほどに分かれているが振動で「弁」が落ちてしまう。そこはまだ補修が完全ではないことがわかる。一番上の段に「弁」を置く。ほんとうはこれで種が落下するのが止まるはずだがわずかに隙間がある。
弁をもっと下にしてしまうと、どひゃーと種がいっきに流れてしまうので、一番上の弁の隙間から少しづつ落としていく。エビスグサより小さいエゴマの種にはこれでなんとか我慢してもらう。ふつうのゴマよりも小さくて丸い。今回は収穫量が少ないので唐箕を使わないでもザルでできないことはなかったが、今後のこともありいちおうやってみる。
唐箕の出口は三つある。ふつうは一番目の「樋」に出てくる。二番目の「樋」にはやや茎が混じっている。三番目の出口からは葉っぱの破片や小さな茎の断片が吹き飛ばされていく。隣の集落では蕎麦をこの唐箕で脱穀していた。江戸時代には普及していた唐箕が現代でも活躍しているとはなんともハンディな優れものなのだろう。なにしろ、石油を使わないエコな道具なのだ。地球温暖化対策にはみんなで唐箕を使おうと心では叫ぶが、笑われてしまうので飲み込むことにする。「大型農業機械を捨て つつましいエコ社会へ行こう」
ということで、なんとかごみ取りをしたが小さい茎がわずかに残っていてとても商品化にはほど遠い。左がエビスグサ、右がエゴマ。唐箕がわが農作業の戦力として定置した瞬間でもあった。わが家の野生化植物の御三家はこれに「キクイモ」が加わる。いずれもたくましい植物だ。ご三家に畑を乗っ取られないよう注意していくのが今年の課題だ!?