裏山に竹がじわじわと侵入してきた。今まで竹は全くなかったのにいつのまにか当たり前の風景になってしまっていた。まだ外径が細いからいいがこれが太くなっていくと始末が悪い。まずは草刈機でばんばん伐っていく。
草刈機で竹を切れる太さなら今のところいいが、これが太くなると鋸となる。すると労働効率も途端に悪くなる。また、足場の悪い斜面だと労働密度が急速に上がってしまう。だから今のうちに竹を切るのはチャンスでもあるのだ。そのことでまた、山に光が広がり今まで芽を出していなかった木や草にチャンスを与える意味もある。
山から下まで伐採した竹を運搬する。これが意外に時間がかかった。竹を伐るほうがある意味で楽だった。少しづつ下におろしていくが同じ作業姿勢なので腰に負担がかかる。降ろした竹をこんどは茶畑跡に運搬する。これも斜面を4往復ほどかついで運搬するのでなまくらジイジには過酷な労働となる。案の定、翌日は爆睡となった。
茶畑跡の土留めの2段目に伐採した竹を杭に沿って置いていく。その上に枯れた茶の木を乗せていく。風が強いのであわててその茶の木の上に乗って土砂をかけていく。これでとりあえずの作業は終わる。この程度でほんとうの土留めになるかはわからない。すべてありあわせの原材料を使っての作業だ。そんな自前主義を貫くところに自己満足と居直りが充満する。見映えの悪さは承知の上だが、はたしてどんな楽園ができるのかは本人も手探りというのが本音だ。
きょうは台所の水道が寒さで昼まで使えなかったが、湯沸かし器のほうの水道が使えたのが幸いした。お膳布巾が硬直していた。今年の冬の一番の寒さだったようだ。