MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸』

2014-11-11 00:30:22 | goo映画レビュー

原題:『シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸』
監督:永田琴
脚本:永田琴
撮影:板倉陽子
出演:門脇麦/道端ジェシカ/ディーン・フジオカ/村上淳/鶴見辰吾/木内みどり/蛍雪次郎
2014年/日本

「寂静の日々」の描き方について

 本作を分かりやすく例えるならば、『食べて、祈って、恋をして』(ライアン・マーフィー監督 2010年)のような「自分探し」の物語である。しかし根本的な問題として主人公のモデル兼ヨガインストラクターである唐沢空美(KUMI)がヨガを熟知しているにも関わらず、恋愛や仕事上のストレスにより心身ともに疲弊してしまうという状況が作品のテーマと合っていないと思う。
 だからと言って本作が失敗作だとは思わない。何故ならば「人はいつも道に迷って、そのたびに何かを求めてもがくけど、その答えは自分の中にある。」それに気づかせてくれるのはヨガというよりも、かけがえのない友情や恩師であることが描かれているからであり、辛うじていわゆる「ニューエイジ思想」のような薄気味悪さからは逃れているように思う。
 ラストの5分間の瞑想前のヨガのシーンは美しく、道端ジェシカのセリフ回しに多少の難はあるものの、もう一人の主人公である本沢海空を演じている生駒里奈はずいぶん演技が上手いと感心していたら門脇麦だった。


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