原題:『小野寺の弟・小野寺の姉』
監督:西田征史
脚本:西田征史
撮影:相馬大輔
出演:向井理/片桐はいり/山本美月/麻生久美子/大森南朋/及川光博
2014年/日本
敢えて責任を引き受ける勇気について
主人公の33歳で独身の小野寺進は、過去に交際していた祖父江好美とは進の姉の40歳の独身のより子と同居することを巡って喧嘩して別れてしまい、早くに両親を亡くし、姉に世話になっていたこともあり、より子が結婚するまでは自分は結婚できないだろうと女性との交際には消極的だった。
進は好美と別れた原因を姉には言っていない。ラストにおいてもより子は自分が浅野暁にフラれてしまったことを告げるのであるが、進はもたもたしていた自分がチャンスを逃して岡野薫にフラれたことは言わない。もちろんどちらもお互いに気を使っているのではあるが、年下ではあっても男性の方が「責任」を引き受けるというモラルに好感が持てる。
以前から思っていたのであるが、向井理とお笑いコンビ「オードリー」の若林正恭が似ていると指摘している人がいてようやく溜飲が下がった(松井玲奈『週刊SPA!』「ひとりぼっちの映画祭 19」)。