カワハギは今が旬だ。ハギのことを地元では「ハゲ」と言う。菱形がマルハゲ、顔の長いのがウマヅラハゲで、もらったものはすべて後者だった。腹はパンパンで真子が入っていた。
以前ある割烹で「ハゲをくれ」と言って気まずい思いをしたことがある。主が眉間にしわをよせた。カウンターの奥にはザビエルオヤジがいた。私は笑いをかみ殺すのに往生した。あれから注文する際にはあえて「ハギ」と言うようにしている(笑)。
ザラザラの皮を剥ぎ、角の後に出刃を入れて、頭を手前に引っ張ると内臓も一緒にとれる。肝は非常に美味しい、フグの危険なそれよりも上だ。北関東では流通の問題から身欠の状態で売られていた。それを見て「一番旨いところを捨ててどうする。ほんまアホだな」と思ったものだ(笑)。
![煮つけはもちろん肝つきで](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/38/25dc77782f180a299bde7b7d92cd5557.jpg)
地元の割烹では目と胆のうと腸を抜いて煮付けるが、グロいので私は頭と内臓を取った状態で炊く。身がパクッと割れるのが鮮度のいい証拠。肝と真子は別鍋で味をつけた。
![真子](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/ba/5912224dff8f9264bdc5be2d3daa64ec.jpg)
![造り](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/fa/0765516c844903aa9263312744bc5cab.jpg)
一匹だけ造りにした。肝ポン酢で食べる。言葉は何も要らない。瀬戸内海の恵みに感謝、感謝、感謝。頭は捨てずに霜降りにして味噌汁にする。これがまた癖になる味なのだ。
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