世界の美術品を色々見るとよい。それも幼い頃から始めるのが望ましい。おっさんやおばはんになってからいくら金を使っても目はほとんど肥えないからだ(笑)
私は小学校に上がった時分から親と共に倉敷市の「大原美術館」を度々訪れていた。そこで美しい絵画や彫刻を見て「どうすればこんな素晴らしい作品ができるのだろうか」と思った。
一流の絵画は、陰影のつけ方、配色、構図、遠近法が飛び抜けて優れていることを少しずつではあるが、理解していった。やがて「美の壺」を自然に堪能できるようになった。
感動すると同時に疑問が生じ、それを自力で解明しようとするプロセスは人格形成において非常に重要である。納得のいくまで地道に調べ上げる私のスタンスは既にこの時期に出来上がっていたようだ。
「真の友達」とは「自分とは異質の長所をたくさん持っている人」だと私は解釈する。お互いに高め合うことのできる間柄には馴れ合いは生じない。「友から教わることを本当に有り難い」と思うからこそ「尊敬の念」を忘れずに「適度な緊張感と距離」を保てるのであろう。
