妓楼「夕月」の跡は伊予銀行の駐車場になっている。この近く(北東の方角)に戦前の色街を取り仕切ったI川T吉氏の住まいがあった。古老の話では彼の二号さんが子どもと神島町下市で暮らしていたそうだ。

旧新町を現在の町名で記すよりは昔の地図を見た方が分かりやすいと思う。最近、広島市南区の古書店「あき書房」が昭和15年の市街地図(価格1050円 詳細は8月25日の毎日新聞備後欄を読んでいただきたい)を復刻しているので興味のある方はこちらで購入されるか、中央図書館の地図展「古地図でめぐる わが故郷(9月21日まで 無料)」にお出掛けになるとよいだろう。
余談になるが、現図書館の建つ場所にかつて井伏鱒二さんが学んだ旧制中学の霞町校舎があった。再整備され美しくなった中央公園の片隅に空襲及び原爆犠牲者の慰霊碑が設置されている。

