寮管理人の呟き

偏屈な管理人が感じたことをストレートに表現する場所です。

海辺の松浜遊廓跡を進む(前編)

2010年09月20日 | 

糸崎の松浜東地区が遊廓跡であるという予備知識がないと普通の人はまず分からないであろう。それほど今は落ち着いた町並みとなっている。『全国遊廓案内』には戦前の様子についての記述がある。

 糸崎町松浜遊廓は広島県御調郡糸崎町字松浜に在って、山陽線糸崎駅で下車すれば東へ約一丁、殆んど駅の隣りに在る様なものである。…茲は瀬戸内海に面した開港場で、町も相当の発展を見せて居る。貿易額は年に五六百万円宛あると云ふ事だ。景色の善い事に於ては内海沿岸屈指の場所で、避暑には好適の地とされて居る。店の制度は陰店で、娼妓は全部居稼ぎ制である。廻しは絶対に取らない。遊興費の基準は時間制で、一時間一円五十銭、一泊は六円と云ふ事になっている。勿論御銚子が一本附く筈だ。…妓楼は、渡辺楼、上杉楼、小川楼、熊本楼、日の出楼、大西楼、末広楼、河合楼、大黒楼、いろは楼、杉本楼、歌谷楼、三幸楼、丸山楼、ゑびす楼、寿楼、山田楼、松亀楼、竹本楼、千年楼、河本楼、栗根楼、盛海楼等である。

三原市糸崎の松浜遊廓跡

私が遊里を訪れた際にまず見るのが妓楼の造りである。手すりの透かし彫り、格子戸、そして軒下飾りは店ごとに違いがある。特に戦前の職人の仕事は感動を覚えるほど見事だ。周りの景色に映えるような細工(遊び心)が施してある。

様々な細工が施された妓楼

松浜遊廓跡は木造家屋が多いのだが、洋風のコンクリート建築も残されている。二階屋根下部の文様がユニークだ。

2階建てのコンクリート建築

にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

三原市糸崎の住吉神社に参拝する

2010年09月20日 | 

カンカン照りの港は穏やかそのものだった。糸崎の港町に敬意を表して住吉神社に参拝することにした。

糸崎7丁目にある住吉神社

航海安全の神様に手を合わせる

航海安全の神様は今でも地元の人達によって手厚く祀られていることが分かる。鳥居に慶應四歳戊辰正月、そして石柱には明治十四年巳年三月二十八日と記されていた。

住吉神社の鳥居

松濱新港碑

玉垣の脇には松濱新港碑が置かれている。港に繋ぎとめられた小船の向こうが松浜東地区である。

松浜新港から松浜東地区を望む

にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

陸橋を渡り糸崎の港町に入る

2010年09月20日 | 

三原市の青木陸橋を渡って線路の南側に移動すると糸崎7丁目である。町名変更前は糸崎町と呼ばれていた。戦災を受けていないため古い町並みが続く。

商店

畳屋、タバコ屋の辺りは昭和の風が吹いているような感じだ。格子戸とタイル貼りという珍しい組み合わせの家もある。

民家

通りを南下して松浜西公民館高齢者集会所の前を通り過ぎると港が現れた。

松浜西公民館

にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする