THE FOURTH PARTY

チョイ毒エッセイのようなもの。コメント欄でのやりとりはしません。用事がある人のみ書き込んでくだされ。

クイックチャージャー製作その②

2007-06-20 21:10:56 | 工作

最初に、先回点付けしたアルミの板金を本溶接。まだ全ての板金を点付けした訳ではないのだが、この後の加工手順を考えると、ある程度は今のうちに溶接してしまったほうが良さそうだったので。

Epsn3476

TIGは溶棒(被覆アーク溶接)やタンサン(半自動アーク溶接)やMAGに比べて密閉性が望めるという特性がある。中に水を溜めて、漏れが無いかチェック。本来は専用の検査液を使うべきだと思うが、とりあえず・・・。

次に、もしも彼が意見を言う事ができるならば、きっと「部品取りになるのは不本意だ」と主張するであろう「エスプレッソメーカー」の改造。
これを使うのはただただアルミのネジが欲しいからである。ザックリと本体にメスを入れる。
バンドソーで切断して、切断面は旋盤で整えた。不要な穴はTIGで埋めてしまう。

Epsn3478

どうです、結構それっぽいでしょう?
元々エスプレッソメーカーに付いていたパッキンは、恐らく耐油性は無いと思われるので、新しく製作しようと考えてクロロプレンゴムなるものを買ってきた。一般的にホームセンター等にて板状で売られている黒いゴムは天然ゴムであるが、クロロプレンゴムは耐油・耐候・耐熱に優れているのだそうだ。

Epsn3475

適当な丸い型(ここではキンチョールジェットがピッタリだった)を定規代わりとして手作業にてカッターで切り出した。が、この部材がエスプレッソメーカーであった時には3tのパッキンを使用していた事が判明。用意したクロロプレンゴムは1t。とりあえず重ねて使用する事にする。万が一漏れる様であれば3tのゴムを買ってこよう。

バルブをタンク本体に固定する為の加工を進める。
65φのアルミの丸棒を切り出し(スライド丸鋸にアルミ用のチップソーを付けたものを使用)、旋盤で加工する。
旋盤は、作業してると結構飽きる。特に我社の旋盤は非力なのでダルい・・・。最初から中ぐりバイトで穴を開けるのはイヤなので、最初にボール盤でホルソーを使って大きめの穴を開けておいた。

Epsn3481

Epsn3483

俺は長尺物の加工はまずやらないが、径の大きい物は加工したい。チャックやフトコロが大きくて、巾の小さくてパワーのある旋盤は無いんスかね・・・。できればバイクのホイールが削れる位で、巾が1m位の。ある訳無いか。
旋盤で規定寸法まで加工して、ニップルを圧入。

タンクの方は、元エスプレッソメーカーのキャップとエア抜きのバルブを溶接する箇所に穴を開ける。

Epsn3479

今回使ったのは、「自由錐」というシロモノ。昔から売っているのは知っていたが、仕事で鉄板に穴を開けるとしてもせいぜい35φ位までの大きさなので、通常はホルソーで開けてしまう。それ以上の大きさの穴を綺麗に開ける場合はレーザー屋さん行きだ。自由錐は今回この加工の為に購入。最寄のホームセンターに行ったついでに見たら、木工用やサイディング用の物は売っているが金属用が無い。恐らく需要としては電気屋さんが天井(石膏ボード)にダウンライトを埋め込むような場合に使うケースが多いのであろう。いつも行く金物屋さんでも聞いたが、無い。結局少し離れた、最近流行の「スーパーホームセンター」にて入手。
ハンドドリルでの作業は殆ど無理なので、ボール盤使用。ウーム、これはかなり危険な道具だぞ。

キャップとエア抜きバルブを溶接。それらしくなってきたぞ!!

Epsn3485

Epsn3487

Epsn3489

今度はガソリン吐出口。エア抜きのバルブと同様の加工を施す。

Epsn3490

そして、残りの板金を溶接。使用しているアルミ板は、普通は車両用として使う事は無い#1000台のアルミで、純アルミ。#1000台のアルミの中では、A1050の流通量が一番多いと聞いたことがあるが、コレは仕入れ時に伝票に「1100」と書かれていた。アルミを建材として仕入れる場合、板材は#1000系、型材はA6063が一般的で、板材に関しては指定をすればA5052も普通に入手可能。建築系の場合はアルミを構造材として使うのは極稀なので、この他のアルミ合金を仕事の仕入先からは入手し難い。まあ入らない事は無いのだろうが、やっぱり面倒くさいんだろうなあ。んで、何故か判らないが、A5052等と比べてA1100はビードがきれいに出ない気が・・・? 腕の問題もあろうが、溶棒の材質の問題も? んなワケで、あまりビードをジックリ見ない様に。

タンクの上端と下端に、一つずつ19φの穴を開ける。

Epsn3506

Epsn3508

んで、写真の物を差し込んで溶接する。19φのアルミパイプを45°に切断して、90°に組み合わせて溶接した物。元々A6063のアルマイト品であったので、溶接するにあたってアルマイト皮膜はサンダーで削った。さて、コレは何になるのか? そして横に置いてある不審な丸パイプは?
つづく。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする