THE FOURTH PARTY

チョイ毒エッセイのようなもの。コメント欄でのやりとりはしません。用事がある人のみ書き込んでくだされ。

マシン・ザボーガーの製作 その1

2008-05-28 10:29:36 | 工作

恐らく殆どの人が期待をしていないであろう、マシンザボーガーの製作。
実はその後、俺と同世代の人を中心に、かなりの人数(20人くらい)に「ザボーガーって知ってる?」と聞いてみたのだが、何と知っている人は今のところゼロ!! ウソだろーっ、それなのに何故、T田さんとME06さんと俺は知っているのか・・・? そして何故、ザボーガーを知っている人間が3人、坂内バイクランドで縁があるのか? これは研究してみる価値がありそうだ(ウソ)。
実際「ザボーガー」はマイナーな存在である。「仮面ライダー」シリーズへの対抗馬的に制作された感があるが、戦闘シーンのロケをそこら辺の公園で行うなど(T田さんが指摘)、かなり予算的に苦しめられていたようだ。それでもダサさからくるインパクトだけは一級品だと思うのだが・・・。

まあいいや。

マシン・ザボーガーは電人ザボーガーというロボットがバイクに変形した物である。
変形というと最近の変形ロボットアニメなどの凝りまくったトランスフォームを想像してしまうが、電人ザボーガーは腕こそ引っ込めるものの、腹からタイヤが出てくるだけでロボットそのままの形が残る。
マシンザボーガーを実際のバイクで再現する場合、見る人に強烈なインパクトを与える顔の部分と、後ろ斜め上にピンと伸ばした足が重要となるはずだ。

仮にもレース車両なので、ライディングの妨げになるような物は極力避けたい。なのでライダーが直接触れる部分(シート・タンク・シュラウド・サイドカバー等)への架装はしない。重量増加も極力抑えるつもりである。オーバーハング部分への架装も避けたいのだが、残念ながらザボーガーの足はどうしても後方にある程度の長さで伸ばす必要があるので、コレだけは諦めなければならない。
まあ、マシンザボーガーの忠実な再現を目的とするものではなく、ザボーガーのイメージを取り入れたレース車両の製作と思っていただければ幸いであります。

まずはザボーガーの顔である。
一体どうやって製作するのか?
オフロード走行である以上は転倒の可能性が高いので、ケガをしやすい素材は可能な限り避けたい。
造形性だけに着目するならば、最も手っ取り早いのはFRPであるが、たった一回のウケ狙いのためにこの作業を行うのは負担が大きい。硬質発泡ウレタンで成型して表面をコートする案が有力視されたが、やはり面倒だし、発泡ウレタンは実は結構金額が掛かってしまう。
最初から似た形状に成型された樹脂製品をベースに作ればコストも抑えることができ、製作時間も短い・・・で、ホームセンターの全ての通路をくまなくチェックして使えそうな物を物色。
が、残念ながら納得の行く形状の物が無い。
若干途方に暮れつつ、その割りにどこかで思い当たる節もある・・・。
その時閃いた。
溶接用の面である。

Img_0498

コレは星光製作所というメーカーの手持ち面で、面に少々割れがあるのと取っ手が折れてしまったのを理由に、工場の片隅に転がされていた物。材質はFRPである。
ザボーガーの資料が少ないので明確な判断は困難であるが、本物ザボーガーと溶接面はかなり形状が異なる。なのでそのままザボーガーのディティールを面に写しても、ザボーガーに見えない事が懸念される。
イラストレーターにて面の実寸データを作り、その上に目や鼻、口を乗せて吟味。オリジナルとは若干違うが、コレならばザボーガーに見えるであろう。

Zaborger

ベースの色づけはフィルム貼り(いわゆるカッティングシート)で対処。塗り分けも同様にシート貼り。
耳(?)と目、鼻は立体に造形する。コレにはやはり仕事(看板製作)で材料として使用している「カルプ」という素材を用いる事とした。

Img_0580

「カルプ」とはカルシウム入りのプラスチックという意味で、ポリオレフィン樹脂に炭酸カルシウムを配合して発泡させた素材。良く店の看板で厚みのある文字を見かけると思うが、アレはこのカルプを糸鋸で切り出して製作している。よく発泡スチロールと思っている人もいるが、発泡スチロールで同じように製作しても、1年程度しか持たない。※カルプはどちらかというと凸文字の製作を安価に済ませたい場合に使用し、一定以上のクオリティや耐久性を求められる場合は板金で製作する
ちなみにこのカルプはもう一つの顔がある。ソレは「コスプレ用素材」である。カルプは別名「ライオンボード」とも呼ばれる(『ライオンボード』は光洋産業の商品名)が、コスプレの世界ではコチラの呼び名の方が通りが良いようだ。
コスプレでは2mm~10mm程度の薄い物を使用するのが主流のようだが、我社で在庫しているのは10mm、20mm、30mm、50mmと、コスプレのソレに比べればかなり厚手である。
今回は10mmと20mmを使用した。

カルプはゴム的な弾力があるのでバイクに使用しても危険ということは無い反面、軟らかいだけに緻密な切削加工が困難。なのであまりじっくりと見ないように!

Img_0588

そしてお約束の重量測定。ここまで読んで「なんだよコリャ」と鼻で笑っている方も多いかと思われるが、実は意外と軽いのです。280馬邪の本来の戦闘能力はあまり犠牲になっていない(笑)。

ノーマルは223g。

Img_0585_2

対するザボーガーは、370g。

Img_0584_2

コメント (6)
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