世界遺産の街並み

■最上段から市街をのぞむ
コロッセオの最上段まで上がりました。ゼーハー！
印象的な最外郭の壁面を、内側からみてみました。
遺跡を損なわない様に注意して、精緻な補強が加えられているのが、ところどころ、うかがわれます。

その場所から、旧市街の中心部の広場まで。特徴的な時計台も見えています。
世界遺産に指定され、いまも人が暮らし続ける街並みです。

各家々の窓が、しっかりした、鎧度に覆われているのに、気づかれましたか？
夏の驚くほど強い陽射しを、部屋に取り込まないための工夫と思います。
いわゆるサマータイムの、2時から４時。街路に見える人影は、観光客だけに見えます。
この時間は、商店も店を閉じ、いわゆるシエスタの時間になります。
実際に、暑くて、眩しくて、外の陽射しには耐えられません。
この時間にも、暗がりを作り出す、鎧戸の工夫が活きてきます。

そして、街は、夕刻とともに息を吹き返し、夜風が肌寒い真夜中まで、オペラに興じるのでした。
おそらく。。。
オペラがはねてから、食を楽しみ、三時ごろに夢に落ちる人にとっても、鎧戸は、有効なことと思います(笑)。
私の宿泊したホテルも、寝室に面しては、頑丈な鎧度があり、夜になると、それを締めに、ホテルのスタッフが現れるのでした。そして、朝食に部屋を開けると、さっと鎧度が開けられていて。
危険だから！ シニョリータ、決して触ってはいけないよ。いつでも、呼んでくださいね。
繰り返して、注意されるのでした。興味津々で、みていたらしいですぅ(大笑)。

夕方から夜にかけて。出会う折の挨拶は…よく眠れた？ (笑)
穏やかに優しい街の姿です。


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空から舞台装置はやってくる！

■コロッセオの中を俯瞰する。
沢山の石段を登り、コロッセオの中段まで上がりました。ゼーハー…昼近く、焼き尽くす様な陽射しに変わりつつありました。
広いっ！
夜の闇の中より、大きく感じられます。
画面中央部がコロッセオの中心部、オペラの時のアリーナ席です。カバー・シートをかけられた席が見えています。
写真上方、舞台側後方の石段の周囲に、広がるモノが、組み立てを待つ、舞台装置です。

そう！舞台装置は、空から運び込まれ、毎日、組み立て＆解体を繰り返しているのです！
(毎日、演目が違うのですから…)
写真上方、左手に、作業中のクレーンが見えています。あれに吊るして、外と中を、移動しているのでした。
組み立ては、全て人手で。オペラが総合芸術と言われる所以、それをみると、胸が篤くなりました。

因みに。この夜の演目はリゴレット。
舞台装置には、高い壁や鐘楼をもつ貴族の館、森、ひなびた家、華やかな広間などが、含まれているはずです。
レンズでチェックする(笑)と…森と、鐘楼、大理石の張り出し噴水が、みてとれました。うふふ。


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舞台裏の秘密(笑)

大きな舞台装置。ヒエログリフをレリーフにした柱と、飾り頭部分。
下から見上げると、何か文字？？
レンズで拡大してみました(笑)。
組み上げる時に間違わない様に、文字と色分け！
わずか20分の幕間に、組み替えるための工夫を含めて、装置は準備されていると、ワクワクしました。

さぁ、次の疑問。
これらの舞台装置は、どうやって搬入し、据え付けるのか？
コロッセオには、急な傾斜の階段が折り曲がってあるのみです。


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出を待つ

■居並ぶスフィンクス
コロッセオの外の広場や、通路側に、柵で路上を囲い、舞台装置が並べられているのです！
ここはスフィンクスと、ファラオの像！
おそらくアイーダの舞台装置でしょう。
観光客がその前で、思い思いに写真をとっています。

何の注意書きも無くても、悪さをする人もない。シチズンズ・アイと呼ばれる、市民全体で街を守る意思が、ちゃんと張られているのです。

Disneyの世界と同じように、舞台装置には、厳密な遠近法が適応されていて、より高く、より大きく見えるように、縮尺とカラリング・グラデーションが変えてあるのが、うかがわれます。
本物の舞台装置を、じっくり眺めていられるのも、楽しい驚きでした。


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スタジアムの原型

■コロッセオを広場側からのぞむ
コロッセオの全体像が見えるように、外周をぐるりとまわり、広場側にでてみます。
沢山のゲートから入場し、中心の階段席に集まることができる。スタジアムの原型を見ることができます。

写真左手に、オレンジ色の柵が写っています。
工事エリア？ いいえ。ここには大事なモノがおかれているのです。うふふ。


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昼のコロッセオ

■昼のコロッセオ・外観
アリーナ・デ・ヴェローナの昼の様子を、見学してみます。
眩しい陽射しの元でみると、失われた、円形競技場の回廊部分の構造が、現在残る構造と同種であることが推測できます。

沢山の見学者が、コロッセオと、その広場で楽しんでいます。
コロッセオから、この街の中心広場へ向かう道路は、華やかなショッピング・ストリートとなっています。


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城壁都市の名残

■古き都市を護る壁
ヨーロッパの中世の都市は、その周囲を川や石壁で囲んで、街の護りとしました。
石壁には、鐘楼や門を備え、昼は扉を開き、夜は閉ざす形を、とっていたと言われています。いわゆる、中世の城壁都市です。

近代になり、都市の発展拡張に伴い、それらの石壁は、旧市街と新市街の境目を示す目安となったり、取り除かれて、跡地が、道路に利用されることが増えてゆきました。
自動車の普及により、その傾向は加速し、石壁を除いた跡、緑地帯と都市の外周道路としての役割を果たす、リングと呼ばれる構造体を形成しています。
街によっては、リングの外側で、車の流入を禁止し、電気トラムなどの公共輸送機関を利用し、環境保全と渋滞防止に努めるところもあります。

古き街ヴェローナには、未だ城壁の一部が残されていました。外側は外周道路をかなえていました。
ローマ時代のコロッセオの周りの広場から、わずかの距離に、中世の名残りがある。
歴史の教科書を、めくるような街でした。


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