お江戸の文月 3：あわびを優しく

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■あわびのすりながし
蒸しあわび、山芋を酢飯にあわせて。
ひんやり、とろんっ。滋養になる、喉ごしよい一椀。いにしえの工夫に嬉しくなります。



■星鰈の造り
わぁ、右に天井灯がうつりこんでしまいました、失礼。
溜まり漆に白銀に光るのは、星かれいです。ねかせて、味がふかまり、わずかにねっとりとした質感です。
うまぁって思う夏の美味でした。


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お江戸の文月 2：蓮のうてな

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■蓮のうてなに菱蟹(ひしがに)



寄って行きます(笑)。
目の前で、大将が板で作っているときは、食材として並ぶ、蟹の身や瓜。蓮の葉を器に拡げ、霧をふき、盛り込んでいくと、花が仕上がっていく。
美しいっと、視ているだけで、心にとどきます。
そうして、最初の写真を撮りました。
組み上げたものを逆に見ていけば、食しやすい形に仕上がり、かつ美しい。



向きを変えて、一枚。こうすると華として引き立つけれど、食べやすさを考えれば、これは違います。
手前から箸をつけて、美味しく、美しく食せるのが、食の本当の形です。

菱蟹はふうわりとして、甘い。しなやかで細かい身質に、旨味がのり、上手に載せた酢があって、さらに豊かに感じます。やるな！(笑)
食べ進むなかで、バランスをみて、さらに蟹味噌を足してくれる気持ちが暖かい。食を豊かに彩るのは、美味しく食べてねって気持ちだと思うのです(ニッコリ)。

地球から私達に与えてもらえる季節の恵みに、感謝です。沢山の人の手を通って、品物は築地に届く。選んでおろす人の厳しい目を経て、さらに、大将の仕事、想いによって、食は心を満たす贈り物になる。
全く違う仕事をしながらも、そんな風に膨らむ仕事をしたいっと思うのです。


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