トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

薄明の襲撃

2010-10-08 | 今日は真面目に

Photo_4 専用殺虫剤2本を携行して17時に現場到着、日没は17時20分だ。山間だから既に影にな っていて日没したような雰囲気だった。少し観察していてもオオスズメバチの出入りはなかったから、全員帰巣して残業無し、と思ったのがお門違い。

 巣の方向と思しき隙間に45秒間、薬液の出なくなるまで噴射して、おもむろに覆いかぶさっている蔓草を取り除き始めた頃に外出中の大蜂が帰巣し始めたのだ。時間的には日没ではないから、気の急いた小生の不覚である。

 巣の中からは一匹も飛び出してこない。これで巣内は全滅と思ったのは早計だった。帰巣した蜂が巣に入ろうと着地した瞬間を「プッ、プッ」とスプレーで狙い撃ち、三々五々の帰巣だから12匹だったが20分くらいは要したはずだ。これでボンベ2本を消費、締めて3960円也。単価は一匹330円。

 大顎での「カチカチ」と聞こえる威嚇音は無かったが、着地するまでは小生の周囲を飛び回り、手袋に降りる個体もいた。薬液を噴射して落ちた蜂はピンセットでペットボトルの中に収納する。一旦、地に落ちても茎に這い登り飛翔する個体もいるし、ピンセットで掴み損ねると、すばやく伝って手のほうまで登って来る個体もいたりして(これは素早い)、結構緊張を強いられた。

 飛翔してくる個体がなくなったから、巣を露出させようと集積された古竹を造林鎌で引き折って崩し始めたのだが、巣が見えない。この頃になると足元も見えにくい暗さになったが、巣が見えていないのは理解できた。殺虫剤2本は全く巣に届かなかった可能性が大だ。

 尚も崩していくと、出てくる、出てくるオオスズメバチが飛び出してきた。背景との対比で個体が判るのだが、数が増える一方だった。ざっと見積もっても数十匹は飛び出してきた。造林鎌の柄が長いタイプで2m弱だったから、直接周囲を囲まれた状態ではなかったが黒い影と羽音はテレビゲームの比では無い、体当たりしてくる個体もあって、臨場感と緊迫感の溢れた、紛れも無い3Dだ。

 薬液も無いし、暗くて見えなくなったから退散としたが、完全装備だったから、50分ほどの時間で汗ビッショリになった。終了は17時50分過ぎ。降雨でなければ明日が正念場だ!。


食の記憶

2010-10-08 | 何よりの楽しみ

Photo  まだ着果してくる玄関脇で栽培していたシシトウの最後の一本を抜き取った。葉は全てもぎ取って、実は刻んで佃煮とした。

 とうがらしの葉の佃煮は、遠い記憶と繋がる好きな惣菜の一つだ。なんとも表現のしようがない味わいが魅力で忘れられない。数年前までは、スーパーの瓶詰め売り場に商品があったのだが、すでに店頭から姿を消した。

 食べたければ通販で入手するか、自分で栽培して作るしかない。そんなことで苗を購入し栽培したのだが、これがシーズン最後の佃煮になる。いつも同じでもと思って、今回はワカメとハナカツオを加えた。見かけは全く変わらないが、ワカメの歯切れが新鮮だった。

 食の記憶に連なるのは、葉とうがらしの佃煮、アケビの新芽の御浸し、さらしエゴの味噌漬け、名前が思いだせない「崩した豆腐の椀物」などだ。今の時期だとアケビや秋グミの酸っぱくて丸い実が懐かしい。

 庭先に数株あるイガホウズキの実も「スッパツ」と言って、少年期の畑仕事と直結していた懐かしの野生のおやつなのだ。これは毎年、数粒しか口に出来ない、いわば「高級果実」だ。宿根草だがコガネムシの幼虫に食害される率が高くて、大半は次期播種用に乾燥させて冷蔵庫である。


*秋ともなれば

2010-10-08 | 小父のお隣さん

  猪垣はなくて猪餓鬼天下なり

  穴惑い日なたに温うまむしかな

  道ゆけば肝冷やしたり穴惑い

  鈴虫は独奏こおろぎ大合唱