アケビを食べて種は野鳥用に、皮はいつもは棄てるところだが厚みのあるのを選んでチャンプルー仕立てにしてみた。
野生のアケビだから栽培種と異なり、果実の表皮が滑らかではない。未熟果の頃、虫に表皮を舐められて鮫肌のようにざらつき硬くなっているものが多いのだ。
短冊に切って豚肉と炒めたのだが、仕上がりは一見、玉葱のように見える。口に入れると歯ごたえもなく崩れて、長芋を短冊に切って軟らかく煮たような触感だった。
アケビの皮だから当然苦味があり、ゴーヤより口に残る感じがする。軟らかさと苦味のバランスがなんとも初体験で、再度は「無し」だろうなあ。山形県あたりでは「肉づめ」「天婦羅」など多様な食べ方をしているようだが、秋の美味しい苦味なら「食用菊」を筆頭に上げる。