今年の栗は早くから茶色く枯れて収穫期の前に多くが落下した。中身は勿論シイナばかりで取るに足りない物ばかりだが、その中でも大き目のイガは剥き割られていることが多い。
人が行うだけでなく猪も行うのだろうけど、食用になる大半は「お猪様ご用達」である。栗の木の周囲は茶色の毬に混じって、栗の皮が散乱している。器用に皮だけを吐き出してある。良く見れば大き目の栗だけで、落ちている栗よりも数が多いのだ。人間のテリトリーではないことを実感する時でもある。
それでも、ついでに立ち寄って両ポケット一杯の栗を拾えた。今日はようやく「初物」を頂けるが、湯がいて半割りにしスプーンでかき取る、という非芸術的な食べ方になるだろう。オーブンで焼き栗にしたり、栗ご飯やカチグリに加工調理することなど想いもしなくなった。「万事休す」だ!