後回しだった斜面を刈り払う。一見なだらかに見える斜面でも傾斜は強くて、足場を確保したり作業中の反動に耐えるには心もとない踏ん張り状態である。
地際から伐り取ったとは言え、孟宗竹の切り株に刃が当たると反動が大きく、作業は不快感がある。それでもひこばえを衰退させるためには地際から刈り払わなくてはならず、作業に入るのは後回しになり勝ちなのだ。
まだ集積した竹も完全には腐食しておらず、形があるようでも、載り上がると「ズボッ」と脚を落としてしまうから、これもストレスの源だ。燃料タンク一杯分を消費しないうちに下着まで濡れてしまった。
アキアカネ翅はきらめく碧き空
十年で千分の一アキアカネ
これやこれバッタ追われて刃の真先
テレビより虫の音がよし二度わらし
雲は夏尾花萌えでて秋到来
水草を取り払い水面が広がった泥水池にかわせみがいた。一旦飛び立ったが、また降りて小生のほうを向いている。これ以上近づけさせてはくれないだろうから、ゆっくりとした動作でケータイを出し1枚撮影できた。
その間にも2回、「パシャン」と水しぶきを上げて水面に突入していた。魚類はメダカだけだし、腹の足しになるのはツチガエルくらいだろうが、何を捕食していたのかは判らない。今年確認できた最初のカワセミなだけに嬉しいけれど、なによりも色彩の艶やかさがたまらない。