トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

パイピング現象というのだそうで…

2019-09-06 | 小人閑居して憮然
 年がら年中追いまくられ手当てに明け暮れる漏水防止、その漏水のメカニズムは「パイピング現象」と言うのだと今になって知った。生涯を通して学ぶべき事は減らないものである。
 まあ短期記憶など数分保てれば合格点の今日、「学ぶとは忘れさる事なり。忘れるを忘れ学びを誓う」こんなバカを言う君の名は?・・・。わ・た・し。

 なんちゃっても残暑のせいですが涼しくなっても治らないのはご愛嬌ですて。パイピング現象は水が浸透して顕在化する過程もあるだろうがフイールドの漏水大部分は昔の葦の地下茎の名残り空洞とモクズガニ、サワガニ、アカハライモリなどの生物的侵食も大きい。

 特に基盤層からの漏水は地下茎が腐食した後の空洞に起因するケースがほとんどで根絶するには重機を入れ鎮圧するしかないのだが、現状個人の0.3馬力では絶望的でしかない。まあ、ボチボチと墓地に行くまで手当てするだけである。「後は野となれ山となれ」でも無く、元の藪っ原に返すだけだ。これは「バイイング現象」と言うのだそうな。なんと博識、いいえ白痴気豊かだと思えませんか・・・。
 歌に事寄せれば「誰もいない谷地、独りの時を確かめたくて、彼方の空を振りむいてみたの・・・」または「今はもう飽き、誰もいない谷地、知らん顔して他人が行き過ぎても 私は逃れない ここに束縛したから云々」・・・。

 真面目に手当てを考えるにオーバーフローや落ち口の仕様は杭を並べ物理的な壁を地中深く横にも広く設える必要がある。そのために労力も資材も量が増すけれど、先々の手入れが先細る事を考えると「今そこにある危機」の対処が要なのだろう。
 上の池オーバーフローあんこ部の漏水は何度も補修しているが構造的欠陥がある。泥水地の各落ち口も丸太で仕切った構造なので丸太下部から水抜けする。固い土を押し込んだくらいでは一時しのぎだ。
 
 なんやかんやと三途の河原に行かずとも日々、土積みを崩されても崩されても行わねばならない二度わらしであった。これは生きていればこその責め苦であって幽体離脱してしまえばもう悠久の平安と寂聴しかない虚無無辺の宇宙と一体である。とは言えそこは現世浮き世よりダイナミックな誕生と消滅が不可分一体のはずと信じて疑えない。
 そこに行きつくのにパイピング現象が使えるのか、それともワームで直結なのかは帰ってきた人がいないから誰も分からない。

 上の池オーバーフローあんこ部の漏水       泥水池1オーバーフロー部の水抜け緊急補修

今日のとんぼ「オニヤンマの産卵」

2019-09-06 | 小父のお隣さん
 フイールド駐車場でほぼ毎日オニヤンマの飛翔を見る事が出来ている。希に正面切って至近にまで来る事もあるけれど、オオスズメバチの周回ホバリングと同じように興味があるのだろう。残念な事は「オスであってメスで無い」事だ。これは間違いのない事実であって、間違いのない事実もつまらないものであるのが実感。
 顔を見合わせて「押忍!」なんて挨拶しても心は打ち震えない・・・。大岡さまの御母堂も示唆したように「灰になるまで…」、ハイ頑張ります水商売。

 そんなオニヤンマ様なのだがトンボ池のウツギに止まっているのを撮影できた。「ぶら下がり」なのだが取材する大物はおらず本人が大物である。まっ、馬鹿はこれくらいにしてオニヤンマの産卵行動に珍しく出会い、かつ撮影出来たのは祝着至極であった。場所はオニヤンマの為に用意している水路なのだが整備して初めての観察となった。まあ、祝着至極には間違いないけれど「嬉しさもひとしお」でもなく「当たり前田のクラッカー」てな気分。来るものがようやく来たのだ。

 落ち着いて産卵行動をしていたから、カメラをスポーツモードにする余裕があった。思ったほどの描写では無いもののオニヤンマである事は一目瞭然である。爺我自賛・自己満足にはこれが一番の妙薬である。
 この産卵で気が付いた事は「以前に見た産卵場所と環境が似ている」と言う事だった。初めて見た場所は林道脇の絞り水や雨水が流れる窪みだった。浅い水溜りはあるけれど水量が無いのが共通で、まあ、それに近づける環境設定をし、ようやくヒットしたと言う事である。

 水辺があればどの種でも寄って来る訳でも無いし、金や権力を得られるとしても誰でも望む訳も無い。似て大きく異なる。

                


林接する池の引き込み管

2019-09-06 | 水辺環境の保全
 林接する池に水を供給する引き込み管の具合がよろしくない。引き込み口の開口部は半分以上水没しているのに池への放水口はチョロ水だけである。原因理由は一目瞭然、水勾配が悪いに尽きるし、その理由は敷設時のイイカラカンのやり方だった。

 手直しは取水堰を備える時にすると決めていたけれど、度々の減水では池のヤゴが心配で堰を設える前に水勾配を削り直して水の供給を安定させる事にした。
 やれば造作もない作業でも、だからこそチョンの間のために道具を揃え当たるのが面倒になるのだった。上の池のオーバーフロー部の漏水補修をした帰り、持っている道具で改修できるので一輪車ごと林内に向かった。

 引き込み管の上部の土を除き管を外し水を通しながら傾斜角を調えて再度、管を埋設した。引き込み口の位置は変わらないが放水口は管径の半分ほど低下させた。これで流入量が安定的に増加した事になる。一晩経過しないと満水位にならないけれど翌日からは満水位になってオーバーフロー部から元の流路に水が戻る循環が蘇えるはずである。
 何事も最初から正しく行っておけば「ごめんなさい」と頭を下げるに及ばず、なのである。

 作業前   ➡    管の勾配を修正  ➡     十分な吐水