トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

ジョロウグモ

2010-10-24 | 小父のお隣さん

Photo_7  この時期になるといたるところに蜘蛛の巣だらけだ。避けて通りたいと思っても大きな巣は2mは糸を張っている事も多いので、結果的には払って通ってしまう。

 くもの巣は壊さないとするのが山里の仁義とする向きもあるけど、蜘蛛もいわゆる害虫だけ捕らえている訳でもなく、花の周りではミツバチなど多く絡まっている。故に小生的には「まっ、いいか」なのである。

 朝、払って通り抜けた所でも、午後には復活している時も多く、この時期はスズメバチと同じくらい悩ましい生物なのだ。

 今朝もトレイルの正面に巣を張って顔の高さにお姐さんが鎮座ましましていたから、じっくりとウインクを送ってやった。ご本人は盛んに後ろ足で糸を紡ぎだして作業をやっていたらしいのだが、急に作業を止めて退避してしまった。失礼この上ない。

 巣のどこかに小さなオスが居るなら「失礼も許せる」と、探してみたが見つからなかった。しかしお召し物は本当にキンキラキンである。


陽の中で

2010-10-23 | 感じるままの回り道

Sn3d0021  「危ない事をする奴だ!」と思ったのは、ミカンの天辺で瞑想しているバッタの事だ。いくら保護色とは言え、周囲360度丸見えの場所は、捕食者からも同じのはずである。

 小鳥の中には梢の天辺でさえずるオスが最も「かっこいい」もてるタイプなのだそうだが、まだ成体になるには数回の脱皮を必要とするこの個体には、そんな危険を冒すだけのメリットは何も無い。

 有るとすれば「我思う。故に我あり」なんて精神世界からの必要性だけか…。それとも「私は何処から来て、何処へ行くのか?」だろうか。小生的には「オイオイ、そんな事では餌になる!」と言いたいのだが、邪魔はしなかった。達観したような微動だにしない姿は美しくもうらやましい。

 初氷の便りも聞かれる霜降だと言うのに、「さあ、どうぞ!」とも取れる、なんとも大物バッタだった。昔々、火の中に身を投じた兎がいたとか、そんな逸話を思い出したバッタだった。バッタでさえバタバタしないのに、国の頂点は毎度のバッタバッタだ。


*大蜂駆除

2010-10-23 | 今日は真面目に

 日没に巣穴の奥を目視せば帰巣の大蜂我にまつわる

 ガム噛みつ巣穴に寄れば大蜂は匂いにひかれ面に飛び付く

 当たりつけ積竹崩し巣を曝す大鎌に立つ蜂柱かな

 巣を襲う我にぶつかる大蜂の体感を得つ本丸攻める


ムラサキのいろ

2010-10-22 | 小父のお隣さん

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 ムラサキシキブの実を見つけた。樹は高さ2メートルに達して立派なものだ。ただ実は少なくて数箇所しか着いていない。

 庭にある50cm程のムラサキシキブは、鳥の糞から発芽したものだが、こちらは細い枝にビッシリと実をつけている。野鳥に狙われ難い環境にあるからなのだろうが風情は無い。大きくたおやかに枝を広げて、数箇所に高貴な色合いを点在させている樹の方がリラックスできる。

 むらさき色の花と言えば、ヤブマメの花が盛りだ。黄色いヤブツルアズキの花もあるが、先端にむらさきを少し着けた花の方がお気に入り。黄色の花に比べて華やかさはないけど秋の風情を感じる一花である。でもヤブツルアズキの花はねじれあっていて、これはこれでおもしろい。


*山にも銀座

2010-10-22 | 旅行記

 高尾山都の空は刻々と月が昇るに電飾が映ゆ

 万国の人の溢れし高尾山知る人もなく一葉を観る

 ミシュランに押されて集う観光の見知らぬ人らただ数の人

 湯煙と見まごうばかり霧雨の出湯は深き山里にあり


雨の日はお惣菜

2010-10-21 | 何よりの楽しみ

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 予報どおりの降雨で朝から手持ち無沙汰。日帰り温泉の気分でも無いから、兄が送ってくれた「紫蘇の実」で佃煮を作ることにした。欲を言えば「味噌漬け」にして食したいのだが、味噌ダルなど当に無くなった近代生活では無理な要求でもある。少量なら袋に入れて味噌で挟むことも可能だが、こういうのは少量では美味しくない。

 シソの実200グラム、だし汁3カップ、醤油大匙12、味醂大匙3、酒大匙3を準備した。

 シソの実は熱湯でさっと茹でて、水に取り水気を切り、鍋に全てを入れて弱火で煮詰めること30分、ようやく完成した。味噌漬けとは異なるが、ぶちぶちした歯ごたえは健在だ。

 頂いたシソの見は熟し始めていて、洗っているときに黒い種子が流れ出てきたから、口当たりを懸念したのだが出来上がりは上出来だった。コシヒカリの新米を炊いて、熱々のご飯にたっぷり載せて頂くのは、それだけでも幸せ感がある。あわせてキュウリの古漬けをかじれば言うことなしだが、こんな献立では厚労省からクレームが付きそうだ。

 栄養学はさておいて、食の美味しさは星の数や価格、はてまた素材の品質や数量で決まるわけではないのを実感するのが伝統食だ。


*秋の実感

2010-10-21 | 小父のお隣さん

 越冬の場所探す大蜂はなぜに飛び付く我が襟元に

 草刈れば至近に巣あり大蜂の気づいて下がる鼓動早鐘

 気づく間もなく飛びついた襟元の大蜂捉ふ五感六感

 蔓草を緑の遮蔽に大蜂の巣は涼やかなその奥にあり

 石投げて蜂の出どこを確かめる駆除の算段ゲームにあらじ


*立証暗国

2010-10-20 | 合混で闘作すれば

 堂に登るが 免罪符なり

   選挙煽挙で 占拠する ハア コリャコリャ              弥生姐さん

 多身よりも南無あみだくじ狭の局明日は揉み手でぬし鶴の首   妖怪漢

 脚揃え退場今日はご登場明日は擲任滴材ポスト            蟻野一穴

 在無情菅肝がくがく遍路旅みやこ大路はひんがしの空      東風不鹿馬

 良い気分鶏群一狼転嫁鳥                       呵呵大将

 妙法は無きと聞こえし弥陀の声                    トロル

 ドンと来い雛の大将われ一人                     賎国唱歌


大蜂とウンコの関係

2010-10-20 | 感じるままの回り道

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 久しぶりに咲いた山百合の種子を繁殖用に採取しようと現場にいったら穴三つだった。咲いても咲かなくても百合類や蘭科の植物は盗掘にあう。竹を全伐した空間にはタラノキが1mほどに育ったが、来春の芽吹きには頂芽をとられて枯れ死する運命だ。

 山百合の球根など600円も出せば購入できるのに根こそぎ持ち去る常連さんは猪より甚大な被害をもたらしている。対策は皆無で猪より悩ましい生物だ。

 気を取り直して猪の溜糞場を見に行ったらオオスズメバチが取り付いているではないか。一見して新鮮なそれだったが、2mmほどの小虫も取り付いている。初めは虫を捕食していると思ったのだがそうではなかった。穴を掘っているのだ。しゃがんで覗いてみると、確かに糞を大顎にくわえている。10分ほどで身体が隠れるほど深く掘ってしまった。

 しかし糞に穴を掘って、どうする心算なのだろう。糞コロガシのように卵を産み付ける訳でもなく、巣材に使うためでも無い。どうにも理解できないオオスズメバチの行動だ。それに素朴な疑問が湧く「どうして糞まみれにならないのか?」。憤りと疑問で今夜は眠れない。


*不稔の秋

2010-10-19 | 感じるままの回り道

      枯れ落ちし毬るいるいと猪も来ず Photo

      毬栗の口開けどもしいな栗

      栗見れば夏の稈暑を思わざる

      我が庭の柿は一果も着かぬ年


雲泥の差

2010-10-19 | 小父のお隣さん

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 今の時期、ハムレットではないけど「行くべきか、行かざるべきか?」と悩ましい命題がオオスズメバチの件とこれだ。見様によっては蝶が乱舞しているように思えなくもないのだが、一方は「アゲアゲ」片方は「サゲサゲ」のテンションと、好対照である。

 原はヒョウモンチョウやシジミチョウ、それに引っ付き虫の大発生なのだ。蝶のほうは立ち入りたくなる光景だけど、引っ付き虫は後のことを考えると、戻りたくなる。このフイールドに入った頃は「綺麗な花だなあ」と思って見ていたヌスビトハギが、年々その数を増して、日当たりが良くなった事も幸いしてか、作業道や植栽地に大繁茂している。

 花の前に刈り取った部分は低く、刈り取らなかった所は腰の高さまで伸びて「引っ付いて」くるのだ。作業を終えて車に乗る前に取り除かないでシートに付くと、更に取りずらくなる。面倒になって、そのまま乗り込んだら、今度は座席と玄関前で「猿の蚤拾い」だ。少ないからと洗濯機に直行させると、タオルや靴下は目も当てられない。

 そんな風に例年悩まされていると少しは学習して、服地を張って「爪で掻き取る」のが一番と判った。今日の引っ付き虫は片手山盛りも付いていたが、自宅前の道路の端に座り込み、ズボンを引っかいている小父さんは、なんとも奇妙に写るだろう。「挨拶された」と言うことは、しっかり「観られた」と言うことだ。間違いなく「変な小父さん」である。


ちょっとは珍しい

2010-10-18 | 小父のお隣さん

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 遊歩道の整備をしていて脇の斜面に降りたら「ラッキー!」だった。クリタケとギンリョウソウがあったのだ。クリタケは中心部の袋は無く皮だけの古いものだったが、痕跡だけでも手にとって見れただけでも嬉しい。ギンリョウソウはナンバンギセルのような寄生植物でなく腐生植物だけど、別名ユウレイタケといわれるように根元は菌糸?で真っ白だった。菌類ではないから菌糸でなく毛根なのだろうけど、全く持って菌糸そっくりだった。

 ルートを外れると意外な発見や出会いがあるが、秋のこの時期は「オッカナビックリ」なのだ。どこにスズメバチの巣があるかも知れないし、斜面では速やかに退くなんて、まず無理な相談なのだから。まあ、「虎穴に入らずんば虎児を得ず」そのまんまである。

 今期、見つけたオオスズメバチの営巣地は、二つとも除伐した孟宗竹を集積した下部にあった。一昔前に失業対策事業として実施された除竹作業で集積した竹の山がいたるところにあるから、巣を見つけてしまった今年は特に、ルートを外れるには「思い切り」と準備が必要だ。


猪の解体

2010-10-18 | 何よりの楽しみ

Photo_2  猪の捕獲に成功したようで、橋の下で解体していた。知り合いのS氏がいたら肉を分けてもらおうと思って覗いてみたのだが参加していなかった。

 棚田や拠点を荒らしてくれた猪だと良いのだが、捕獲したのは拠点近くの括り罠ではないからなんともいえない。

 有害鳥獣駆除の許可を得て行っている活動だが、駆除そのものより獣肉が楽しみの一つであろう。手馴れたものでてきぱきと処理していた。

 郷里にいた頃の正月前、ヤギを解体していたのを思い出した。前夜、カナダライに入れてあった小腸が、翌朝もまだ蠕動運動していた。子供心にもビックリ感動したことを思い出した。 子ども心にも「ありえない」と思った出来事だった。


紅葉の前に

2010-10-17 | 感じるままの回り道

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 山の紅葉にはまだ間があるが、里はコスモスが満開である。山の斜面は山萩の花盛りだ。写真の山萩は根元から先端まで二メートルを越えるが、クズが絡まってお辞儀を強いられているのが惜しい。

 この面は、7年ほど前に孟宗竹を全伐して、実生樹の発生状況を観察している面だが、今年は選択的刈り払いを2回も実施しなければならないほど草本が優勢になってきた。土壌は粘土質でツルハシも打ち込めないほど硬いのだが、それでも実生苗は根付くし、草本は繁殖する。圧倒されるばかりだ。

 近くにはツルグミが数株成長して、今期は数粒の果実を賞味できた。今は淡い花色の花盛りだが、来期は何粒食べられるのだろう。雑多な植生の中から要り分けたり、見出したり出来るのは活動の面白い一つである。「不思議発見!」なんちゃったって…。


10月定例会

2010-10-17 | 月例会

2010/10/16(土) 9:30~13:00

会員 16名

活動 午前:散策ルート(溜池3~馬の背)整備、刈り払い・除伐

    午後:昼食後散会

*活動し易い気候となって久しぶりの大所帯での活動になった。参加数が多かったため、処理は迅速だった。ルートは明るくすっきりした。昼食は豚汁に加えて、拠点で産出したサツマイモと栗の茹物のスイーツ付きである。

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