トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

今日のトンボ「本日は三種なり!」

2022-12-11 | 小父のお隣さん
 気温8℃~18℃、トンボ池脇の斜面は日当たりが良く北風も来なく温かい。そのためトンボが長く姿を見せてくれる好適地でもある。12月に入りオオアオイトトンボとマユタテアカネの二種だけになったと思っていたのだがS先生が来場された結果、アキアカネが混じっていることが分かった。言われてみれば体長もやや長く体格としてはガッシリ型で腹部の色彩もオレンジ掛かって見えるけれど漠然と見ているだけではマユタテアカネとしか思えない。

 今までマユタテアカネと思っていた個体にアキアカネが混在しているのは間違いなかろうけれど無知とは哀しくも怖ろしい。鞭は更に厳しく怖ろしい。
 12月に入り三種を記録したのは初と言えるけれど、アキアカネが混在している事など分からなかった過去については三種いたのに二種と信じていた事にもなろう。今回はたまたまS先生もいてアキアカネとマユタテアカネが至近でフレームに収まる位置にいたという幸運もありモニター画像1枚で比較出来たのは幸運だった。オオアオイトトンボの飛翔もあったのだが「そっちのけホイ!」でカメラを向ける事は無かった。ごめんねごめんね、アーオチャン。
 まあ、小春日和とは言い難い日ではあったものの「本日は晴天なり本日は幸運なり」なり。

     

跋扈蹂躙の後始末・・・

2022-12-11 | 水辺環境の保全
 今期の棚田部は散々だった。稲作を許したばっかりに周囲の植生はイベント優先で田植え前と稲刈り前の二回、舐めるように刈り払われ、あろうことか水流を回すための突堤エコトーン部とその先に枠囲いした水生植物域も再生不能の損傷を受けた。植生の重要性や面としての景観環境保全など毛頭もないのが関われば「こうなる!」の蹂躙体験だ。
 その上初夏から土用干しが始りオーバーフロー部の堰も外されて溜めていた泥土も流出し、当然生息するべき生物も流出あるいは生息不可能な環境まで悪化したのだ。これで今期にギンヤンマの産卵は皆無だろうし当然、来期の発生も期待できない事と相成ったのである。まあ、踏んだり蹴られたり蹴とばされたりした今期は終わる。

 「生物保全区域」の看板は立てて久しいし土用干しなど必ずしも必須ではない事から油断していた小生にも非はあったにせよ外来動植物を安易に導入した結果、散々悩まされ蹂躙させられる事例を鑑みれば「むべなるかな」の感がある。まあ、ベクトルは合わないし周波数も協調しないのは骨身に滲みて理解できたのだ。

 この生物的廃墟にされた上に夏以降の威之志士様の跋扈蹂躙が再来して水域の構造破壊が甚だしくなった。放置すれば湛水さえ不可能になるし、一旦破壊流出された構造体の復旧は用土がない事もあって難渋必至だし年齢を考慮すると営々と設えをバージョンアップしてきた過去の道筋は通れない。
 とは言え、てなもんや三度笠で「イタチごっこ」や「三途の河原の石積み」になるのはお約束の復旧作業なのだが行わない訳にはいかないのだった。

 とりあえず崩された畔や堤の修復から手を染めたものの修復し終え眺めているうちにそれでは済まなくなったのである。護岸のために水際線に固定していた孟宗竹は太いのを使用していたとはいえ畔の高さに比べれば細いのだ。既に十年は経過していて形は崩れないけれど交換時期にある。で、思い切って丸太材と交換する事にしたのだ。
 中央部に設えた水生植物用の丸太の枠囲いは肝心の植物を掻き消されてしまって不要になったままある。この二本に上棚の放置材1本、先日に処理した林内の丸太を用いれば畔の片面は再構成出来るのだ。林内からの曳き出しまでは足拵えが長靴だったから後日として、この日に出来るところまで済ませた。
 修復した後の猪忌避剤として用意した臭い粒剤は自宅に置き忘れたから復旧ー破壊は一夜にして成る可能性もあるものの「自転車操業・水商売」で「三途の河原の石積み」しかない二度童としては従容として受け入れるしかないのが現実である。




今日のエッ!品「はったい粉のビスコッテイ」

2022-12-10 | 何よりの楽しみ
 ビスコッティはスイーツなのかパンなのかお菓子なのか判らずに手を染めている小生なのだがバカボンのパパは「それでいいのだ!」とおっしゃるから良いのだろう、と責任を預ける。
 朝食後、本格的に「しょうゆの実」を仕込んだのだが10時過ぎには手持ちぶたさになった。雨降りだし図書館は連休で午後も退屈膝元男では精神衛生上悪いし、何よりも耄碌が進行しかねない。そこで立ち仕事として残り1本になってしまったイナゴのビスコッテイの後釜を焼く事にした。

 材料を揃えてみれば卵が無い。はったい粉の賞味期限は直近で輪ゴムを絡めたきな粉の賞味期限は7月でとうに切れている。それでも我が口に入るだけだからといささか怪しい調合になった。例えれば白雪姫に毒林檎を用意している魔女みたいなもので、まあ、こちらは魔爺に近いからマジやばい。一番やばいのははったい粉もきな粉もグルテン少な目で薄力粉に劣る。その上繋ぎになる卵が無いのだから結果は押して知るべしだったけれど雨の中近くのコンビニに行く気にもならず大事な材料を欠いたままの製菓となったのだ。
            はったい粉      120g
            残りきな粉       70g
            キビ糖         50g
            黒ゴマ      大匙  1
             BP       中さじ 1
            シナモン      中さじ 1
            脱脂粉乳        適量(卵が無いしこれも賞味期限間近)

 ふるいながら粉体を混合。スキムミルクは生地の具合を見ながらの添加である。生地を伸ばす段になって先端部が次々と割れて来る。これをスプーンで整えながら広げたのだ。
 1回目は予熱170℃20分、粗熱を取ってから切り分け切り口を上下にし予熱150℃30分としたが切り分ける途上で割れて来る。BPも少し多めに入れてはみたもののグルテンを欠く性質上、ガスが逃げて膨張しない固まらないビスケット風な出来上がりだった。

       生地出来上がり  ➡   1回目の焼き上がり

 それでも味わいは砂糖を大幅に減らしたとは言え香ばしく美味しさもある。これでポロポロしなければお茶うけには合格だった。高齢ともなるとそれでなくとも喰いこぼしが増えて来る。口に持っていく途中でも崩れるようなビスコッテイでは夏場には食べれない。時間を置かずして蟻の行列がリビングに出現する。
 とは言えアリは出てこないし賞味期限切れの材料は口に収まるようにしたしまあ、歳はとってもSDGsは忘れんわい。

       

堤の補修「泥水池4と5」

2022-12-09 | 水辺環境の保全
 上棚の放水路から放流が間に合わなくて越流し大きな土砂流入となった泥水池1の浚渫は当座は先送りして手堅く済ませられる泥水池4の堤を5cmほど盛り上げた。ここも15号台風の出水で越流した部分である。上棚の分水路が機能していればこんな羽目にはならなかったのだが放水機能量を上回る水量では無理もないのだ。

 用土採土場所はないから沈泥地から浚渫してあった軟土だが一輪車で運び上端面の高さを上げた。たかだか5cm程度とは言うけれど大事な盛り土である。道路脇から浚渫土を一輪車に乗せて渡し板を渡したオーバーフロー部を通して堤まで運ぶ事、何回だったろうか。とにもかくにも浚渫土の山が平らになるまで掘って運んで今のところはここまで。次回は来期以降に新たな浚渫土が調達出来たら…の話になる。採土場所が無いフイールドなので「箱庭遊び」と全く同質で「域内にあるので賄う」のが大原則だ。

            ➡  

 盛り上げは泥水池4が終わり泥水池5の越流部まで済ませる事が出来たのは祝着至極であるし執着仕事であるがゆえにこそ成る作業でもある。写真左下のオーバーフロー部傾斜放流部の漏水が著しく通常の流水量は全て地中に消えてしまう。その水の出口さえ掴めていないのが現状で、地下洞窟を拡大させ構造崩壊に導かないためには大掛かりな傾斜放水路の掘削と深部からの鎮圧成形が必須なのだけれど「寄る年波と維持継続年数」の現実を考慮するとなかなか「やるぞ!」には至らない。構造破壊に繋げさせないためには優先順位は高いのだが手間も膨大で躊躇がある。
 本来と言うべきか元来と言うべきなのか、この泥水池5は「捨て池」設えで漏水孔頻発に当たり上部の泥水池4まで減水の影響を与えないための仕切りで出来た防護池なのだ。故に漏水で空になっても構わないもののやはり干上がっている底を見るより湛水なっていたほうが良い。

使った渡し板は水中で保存 

今日のトンボ「まだ二種健在!」

2022-12-08 | 小父のお隣さん
 今日の最低気温は4℃で最高気温は15℃だ。初霜を観測したと当地の気象台は発表していたがフイールドはまだである。そろそろトンボの季節もカウントダウンに入った。12月に入ってからオオアオイトトンボとマユタテアカネの視認の記録を青と赤で〇✖と手帳に付けているのだがマユタテアカネは連日が〇、オオアオイトトンボは姿を見たり見なかったりで確認出来た日は今日8日と3日だけである。

 日差しの無い日の出現可能性は低くなるから期待はしてもいないのだが今日みたいに4℃まで気温が下がってもそれぞれ複数頭数えられたから明日は大丈夫かも・・・。なんとか10日までは頑張ってもらいたい。「だからどうした」と言う事も無いのだが単なる寂寥感で水見回りの楽しみが消える。
 泥水池のチゴザサを抜き取っていた時、水面に浮いていたオオアオイトトンボを見つけた。既に眼球は片方は外れていたから新しいのではないのは一目瞭然だったのだが、こういう形でオオアオイトトンボなどイトトンボ類を見るのは極めてまれだ。個体数の多いシオカラトンボは珍しくも無いけれどそれはともかく「季節も終わりだ」という感が深まる。

       

今日の素労風努「郷里のしょうゆの実」

2022-12-08 | 何よりの楽しみ
 前回、試作した「しょうゆの実」の色合いは白っぽく記憶にある色ではなかった。その理由は素労風努と称しながら市販の茹で大豆を使った事で「炒る」工程を省いた結果だった。「ごど」も試作したものの小生の口に合うのは食べなれた「しょうゆの実」に軍配が上がる。
 試作しての結果、疑問点を郷里の義姉に問うたのだが言われたことは二点で「大豆は炒る事。糀と豆は腹合わせ」に尽きる。「腹合わせ」とは等量・1対1の事でこれは記憶に無かったが、調理や料理などしない子ども時代では耳に入る機会も必要も無かったはずだ。
 麦が入っていたような記憶があるけれど聞き忘れ、ネットの「魚沼地方のレシピ」に添って今回は麦を外した。次回、初回のように麦入りで試作する時、押し麦ではなく「はったい粉」に替えたら更に香ばしく栄養価も上がるだろうと妄想はつのる。

 そんなこんやで捲土重来、郷里のレシピと方法で再度の試作を雨に降られて休日になってしまった時間つぶしに朝食後から取り組んだのだ。結局は10時頃には全てが済んで手持無沙汰ー、図書館は連休だし新たに読む本も無い。で、一筆啓上、腹を鳴かすな実は熟成!とキーを打っておる。

             乾燥大豆    250g(皮を外して200g)
             乾燥糀     200g
              塩      混ぜ合わせ出来上がり重量の3%とした(今回は50g)

 大豆250gはフライパン中火で焦がさない様にかき混ぜっ放し・立ちっ放しで炒った。豆を包んでいる薄皮は外す必要があって、これはフライパンに入れたまま角材のブロックで捻り圧して外した。
               

 この時に豆も半割になる。皮が外れた炒り大豆は200g。半割の豆を見て前回の試作品が郷里で食べた色合いとは異なる理由が明確になった。豆の皮は焦げてはいないけれど中の色合いは焦げ色を呈している。この色は郷里で食べていた「しょうゆの実」の色合いなのだった。

 豆は圧力鍋で15分加圧加熱して柔らかくした。煮る水は「3倍量」とあったが不安で皮外し豆の量200gに対して800ccの水で煮たのだ。煮終わった後の水分量は500㏄だったから300㏄以下が吸収されたことになる。由って「3倍量600cc」で構わなかったのが判明した。
  乾燥糀1袋200gに50℃のお湯500㏄を加えヨーグルトメーカー50℃で戻した。このヨーグルトメーカーの1ℓ容器に入るか入らないか微妙な量だったのだが大豆と糀をを合わせてギリギリ収まってくれた。収まってくれなければ電気敷き毛布を殺ダニ温度まで上げて布団の中で保温するしかないと考えていたのは杞憂で終わった。

 後は塩を混ぜ合わせヨーグルトメーカーの設定を28℃48時間発酵させる。塩を加えた段階で味見をしたのだが最初の試作品より塩分が少ない事もあり甘味を感じる味わいだった。発酵中に塩分は豆や糀に行き渡り落ち着くはずなので更に美味しく感じるようになるだろう。これで新玄米ヨーグルトご飯に乗っければおかずは要らない絢爛豪華で贅を尽くした粗食である。

       
                                 熟成1カ月➡ 

*秋津唱

2022-12-07 | 感じるままの回り道
                なまり色金銀あかね飛ばぬ空
             
                コガネグモ翅ぴらぴらと只管打坐

                陽だまりやマユタテ単座風の外

                期を〆るオオアオイトのか細さよ

                一服の我が肩温きアカネ付く

                餌は得たか行きもここなり帰路もここ

                打産するこの世のなごりアダムイブ

                陽だまりが定位置餌を喰う師走

                陽だまりや秋津溜まりとなりにけり

                秋津洲穭裸木霜の海

                

堤の補修「棚田部の泣き所」

2022-12-06 | 水辺環境の保全
 折に触れ浚渫土を運び込みようやく堤の幅も高さも傾斜も考えている程度までに近づいてきたが北西の角が低かったのだ。浚渫はしていてもそうそう大量に用土として調達できる訳もなく「出来る量を弱い箇所から・・・」が基本である。
 今回、温水田兼沈泥池を浚渫した盛り土を崩して北西角に付け足した。ここは台風15号の増水で越流してしまった部分でもあり早めの補修が必要だったのだ。
 越流の要因の一つに威之志士様の跋扈蹂躙があって、写真には写ってはいない立ち位置と分水路の両肩の破壊も甚だしく血圧が上がる。とは言え一輪車何台分にあたるか土砂を運び踏みしめて胴突きで固めて成形した。スコップで掘り取る浚渫土の水分は抜けている様に見えても細かい粘土質でもあるから踏み固めるに従い軟らかくなってくる。水分量は変らなくても流動化現象に当たるような機序が働くのかどうか、それはともかく凍結期前にもう一度、胴突きで突き固めなければならない軟らかさなのだった。




これも変種か単なる霜焼け⁉

2022-12-06 | 蝶の食草園
 先日、庭で濃色花赤茎葉のフジバカマ株を見つけたのだが「たしか斑入りもあったはず⁉」とフイールドのフジバカマを見に行ったらひと際赤く目立った1本がある。花も他の株より赤みが強い。見た目は赤くても庭の株とは感じ方が異なるから「低温のせいか⁉」とも思ったけれど分かるはずも無い。
 斑入りの株を見出す事も忘れて帰宅してしまったのだが、この株も支柱を目印として来季の観察が必要になった。種子は採種には早いけれど自家受粉ではなく既に周囲と交雑しているだろうから採種播種して同じものは得られないだろう。赤い性質が定着しているのであれば「一攫千金」「一茎万金」ウヒヒウヒヒの来季であろう。これで年末ジャンボを購入しなくて済む事となった。



こっちは庭の株 

在り得るのバッカリ、ガッカリは内憂外患…

2022-12-05 | 小人閑居して憮然
 12月に入り気温が下がってくると上の池も澄んで底が見えるようになってきた。絞り水の誘導路を復旧させるために立ち寄ったのだが泥上げ場の前にオオカナダモの姿が見える。今期は池の中央部と反対側に繁茂が多かったから気をとられて見落としていたかもしれない。とは言え「投げ込む輩」は健在だろうから夏以降に投げ込まれたのか真相は泥の中である。
 放ってはおけないので早速抜き取る事にしたのだが親指に癒えていない傷があるから泥中に腕を突っ込めない。貝掘り熊手を装着した長柄熊手で掻き取った。 

 この夏、熱中症警戒アラート発令中でなくとも真夏に胴長を身に着けるなど狂気の沙汰であったがオオカナダモが見えているのに放任は出来ない。大げさに思えるだろうが沈没覚悟で胴長に身を入れて池に入った。「元から断たなきゃ駄目!」なので貝掘り熊手を使用したかったものの急遽の除草では用意が無い。ガーデンレーキを代用品にして除草を試みたのだがしなりがあるから結局は肩まで水中に突っ込んで根元から手探りで抜き取る事になった。

 結果的にはバケツに半分弱で前回とほぼ同じ量か。今期3回目だったのでもう根絶は難しい段階に入っているだろう。濁った水中に堆積した落ち葉と泥の中に張った根までは根絶できるはずも無い。一旦は空干しすれば絶滅可能なものの、それでは多くの水生生物を失うことになる。池下流域の水位を保って置けば繁殖種の維持は可能だろうが、上の池内にしか生息していない種は未確認なので「干上がらせる」選択は出来ないのだ。

 小さなフイールドでも人為的に行われる厄介な事は絶える事は無い。持続的厄介は勿論、かの環境破壊教育団体の気遣いすら行わない踏圧被害や石や枝、竹材の投げ込み等が常在筆頭なのだが誹謗中傷を他所で言っている事が判明した事で「宣戦布告」と認識しフイールド水域に進入しない様にと関係断絶中である。
 対策を講じる事が不可能なのは「威之志士様の跋扈蹂躙」が横綱級だったが、これも破壊工作でも生きるための行動であって「しょうがない…」で終わらせる。しかし豚熱の侵入伝染の結果、猪の死体が数件報告された前後からめっきりと被害や生息痕跡が減少している。これはこれで祝着至極であった。
 のだがのだが、この頃は復活し落ち葉溜まりや水域の抜去除草体を集積した場所に掘り返しが見られるようになった。これでフイールド破壊の筆頭は威之志士様の跋扈蹂躙に逆戻り・・・。

 もともとこの地域にイノシシの生息は無く、故意か過失か確かめようも無いけれど飼育されていたイノブタの放獣が起因である。事情を知りたくて地元の事情通に尋ねても押しなべて触れたがらない。
 それはともかく、数年前になろうが砂防ダムから脱出できない猪二頭のために餌を与え、あげくの果ては渡し板まで設え山に還した対応があった。当地でも放獣され大繁殖してしまったイノブタ様に豚熱流入ですっかり影を潜めたというのにワクチンまで散布して差し上げると言う懇切丁寧な利敵行為を税金でやっておる。有害鳥獣を支援すると言う二重三重の手太楽「金は使えど実の一つだに無きぞ哀しき」てなもんや三度笠。

 超獣跋扈だけでなくヤマユリ、ササユリなどの貴重種の盗掘も止むことなく、エビネやシュンランなどは根絶され、キンランも風前の灯だ。そういう状況の中で新たに投入されたのがオオカナダモやアマゾンフロッグビットなどの水生植物とウシガエルの放流だった。幸い、オオカナダモはS先生が投入に気付かれて最初は排除する事が出来たと思ったもののしぶとく残っている。ウシガエルは三日月池ではポンプ排水を行い3匹の生体を駆除出来たのだ。上の池でも鳴き声から数匹は存在したのだが冬を越せず翌春には姿を消した。証拠は無いけれど越冬中に威之志士様の跋扈蹂躙に遭い捕食されたのだと思っている。
 この時ばかりは「威之志士様大明神」様である。産卵されなかったのが最大の幸運だった。もし産卵されていたら送水を遮断、全水域を日干し覚悟、水棲動植物全滅のリセットも止むを得ないと決めていたからである。
 他県でサンショウウオの保護活動をしている兄からの近況では「ヒキガエルを放されて数年、今ではオタマジャクシがビチャビチャと手網に入ってくるまでになったのだとか。もうこれだけで絶滅危惧種のトウキョウサンショウウオは「絶滅お約束」で自棄糞の万歳東京三唱ウオー!である。

 今期の厄介には三日月池の「アマゾンフロッグビット」は入らなかったが、これは数年前に投入され、それも山域の水槽など数カ所にも投入してあったから明らかな意図的行為なのだが、こういう輩は絶える事は無い。
 この浮草、意外過ぎて発見が遅く、かなりの繁殖を許したものの金笊で掬い掬い排除し冬に入った。残りは「越冬できないだろう」と読んでいたものの三月には姿を現し排除、梅雨の頃にも排除を行い「これで根絶か⁉」と思いきや、前期までカサスゲ抜去中に生きながらえていたのがいたのだ。
 このカサスゲなどの密生部に入り込み成長していた個体は発見し難い。庭の池にも「種水」として10ℓほどフイールド水域から水を運んだのだが、この時に在来種だが浮草が入り、根絶するのに二シーズン掛かったのだ。「アマゾンフロッグビット」も一期だけでは駆除できず複期に渡り監視排除しなければならない浮草であった。

 浮草の駆除は厄介でも水面に浮いている事で発見駆除は可能だ。これが水中性の動植物となるとほぼアウトに近い。今のところは発見次第に長靴で立ち入れる場所は入り込んで抜き取っているが敵も然る者、オオカナダモを中央部に投げ込んできた。これも発見次第に胴長を着けて入り込む訳にも行かず、水際から真竹の柄を継ぎ足したガーデンレーキで泥土ごと掻き取っていたものの寒くなり水も澄んで来れば発見し易くなるが、発見した範囲は時折レーキで掻いて根絶を図る手間を続けていても今期の様な終わりがない。

 ただこの手でも排除根絶に結びつかなければ、直ちに送水停止し全域を乾燥化するだけの覚悟は持っている。営々と積み上げてきた環境を侵略の魔の手に委ねるよりは潔く元に還せばよいのであってオオカナダモの席巻は許せない。
 かの環境破壊教育活動の影響だろうが休日に親子連れが目立つようになって、タモや網、虫篭、バケツなど揃えて入域して来るのも増えて来た。一応、立て看板で表示はしてあるものの「効かない」のは周知の事実。
 先日は「ザリガニいないかなあ?」などと話しながら歩いてきた親子がいた。思わず「ここはザリガニご法度だよ!」と言ってしまったものの放流する輩が出ない訳でも無いだろう。色即是空空即是色、昔の「藪っ原」に還すのも時間の問題かも、すきっ腹でも腹は括らねばなるまい・・・。

 棚田部に田植えイベントを許した今期「稲作仕立て」行為で周囲の環境は壊滅状態で盛夏、水域は「土用干し」の手太楽。この水域での水稲は単なる「環境植生」であって植えつけしたからと言って「稲作」ではないのだが15年経っても全く理解されていない。イベントに先立って全草刈り払いされた範囲は「エコトーン」として「植生モザイク」で構成していた部分なのだが単なる「雑草」扱いである。
 人が主体でない範囲に人が主体の行為を嵌めれば必ず「環境破壊」なのであって、それも長年の努力が一瞬で徒労と化すのだ。
  棚田部の環境は「開けた明るい空間と水面」にあるのだが、これはギンヤンマを呼び込む「環境パッチワーク」の重要な要素だ。そんなボヤキをSさんにこぼしたら「言葉の意味も分かっていないのでは…」との一言。さにあらん。サニブラウン。我が心はブラウンでなくブルー、ブラウンなのはマルタンヤンマてなもんや三度笠。
 ホント、愚痴は尽きることなく溢れ出でるのだがまあ、無知でいるより愚痴が好い。人間にも入口・出口があるのである!。

堤の補修「絞り水導水路」

2022-12-04 | 水辺環境の保全
 台風15号の400mmを越えた降雨で水域は大きな被害を被ったけれどようやく補修が一段落し「ヤレヤレ!」と腰痛も気にならなくなった先日、こんどは120mmの降雨に襲われた。15号以来の降雨なので喜んだ降雨でもあったけれど100mmを越すと被害が現われて来る。
 上の池の絞り水の導水路も越流し堤のほとんどが流失した。まあ、見た目は堤でも実態は「カチカチ山のタヌキのお舟」に同じ底泥を浚渫して盛った堤だから春までは歩く事も適わぬ軟弱な堤でしかなかった。それに越流水が被さればアイスクリームのように流れ去り護岸木が露わ剥き出し状態にまで流出したのだ。

 粒子の細かい泥を浚渫し盛ろうとしても流動激しく盛れるはずも無く、導水路の浚渫だけで当座はお茶を濁す、いいえ水を濁して誤魔化して置こう。池の中に堆積した泥土の部分も春になれば密度が高まるから流動性も少しは緩和するだろう。それまでのその場しのぎである。
 水域の環境保全に関心のない立場から見れば「なんでわざわざこんな水路を用意する。無駄じゃん!」と思うのが当たり前。

 しかし水が入ってくれば必ず土砂を運び込む。単なる「濁り水」なんて構えていると池は泥で埋まってしまうのだ。浚渫も限界があってどうしても池中央部まで砂泥が堆積し難い様に、また浚渫し易い様に道路脇まで誘導し沈泥部を用意するのである。こう言う事を続けていても上の池のオーバーフロー部は当初より40cmも高くなっている。水深は変らないので「その分泥土が堆積した」事になる。
 まあこれ以上、水面を高く出来ない物理的事情が発生する前には小生の手練手管も終っていよう。後は送水も止まり「元の藪っ原」に戻るだろうはお約束だ。

       

二点位置流「昆虫すこいぜ!」

2022-12-03 | 小父のお隣さん
 擁壁に水抜き穴から芽生えたエノキの幼樹にアカボシゴマダラの幼虫を見つけ出そうと遠近両用メガネを上げ下げしつつ苦心惨憺・辛抱努力の甲斐もなく発見できず「ヤーメタ!、役立たずの樹め!」と顔をそらそうとした瞬間「えっ!」と急ターンさせたのだった。年甲斐もなくこういう行動をとると頸骨捻挫やむち打ち症、あるいはイタイイタイ首にならざるを得なく禁忌の行動だった。悪くすれば「ゆさぶり症候群」で脳損傷に至ったかも、で大いに反省しかりである。とは言え木久扇師匠症候群は既に既往症であるからして目立たないだろうて。

 それはともかく「枯葉に見えて枯葉で無い」のがビビビッと降臨したのだ。首はビビビッとならずに幸いだった。遠近両用メガネの鼻当てを少しもたげ接近遭遇、確かに枯葉ではなく触角があるから蛾で間違いはなかった。とは言え種の見当などつく訳もなくS先生が来場されたらお尋ねしようと待ち構えつつ作業をしたのだが空振りだった。
 帰宅して図鑑を開いても翅を開いた絵では全く似ておらず無駄図解のエネルギーだったわい。枯葉蛾の仲間だろうか、程度が小生の実力だ。ホント悔しいから「スコイやつ!」とモニター画面に言ってやった。

      

今日のトンボ「殿はどっちだ⁉」

2022-12-03 | 小父のお隣さん
 12月に入った。目下の関心事は「何時、トンボが見れなくなる⁉」という事に尽きる。盛期には「まずは一巡り」と水見回りを兼ねてトンボの観察に行ったものだが師走ともなるとフイールド到着時はまだ山蔭から日差しが覗かない。こんな時はトンボの動きは無いから帰宅直前の昼近くに日当たりの良いトンボ池周辺の陽だまりを捜す。
 ほぼ飛翔していると言う事も無くなったから歩いて飛び立った時点で「確認が取れる」という塩梅だ。概ね10日前後が平均的な終見日と心得えて、これより長くなれば「儲けもの」なのである。

 写真はマユタテアカネとオオアオイトトンボなのだがオオアオイトトンボは5枚撮影してすべてがピンボケになった。中央焦点のピンポイント設定でも背景にピントが定まってしまう。もう壊れて使えなくなったのだがガラケーのカメラは使い易かった。「使ってわかる使い心地」では貧乏年金生活者ではおいそれと機種交換などしながら適切機種に当たるまで購入するなんて芸当は出来ん。

オオアオイトトンボはボケている画像なので片隅に小さく・・・。

今日の素労風努「湯通し昆布のベッタラ漬け」

2022-12-03 | 何よりの楽しみ
 イナゴと炊き合わせて佃煮にしようと購入した湯通し昆布だったが「生に近い風味」を活かせるかもしれないと考え直しベッタラ漬けにしてみた。漬け汁は大根を漬けるレシピをそのまま転用。だから大根と同じ重さの湯通し昆布、というより湯通し昆布の重さに漬け汁を合わせたのだ。

 卓上漬物器で加圧するまでもないだろうと密閉袋内で処理し漬かる頃合いまで常温に置いた。頃合いに試食してからは冷蔵庫内である。
 味はと言うと一言で言うなれば「キヨスクで購入していた酢昆布」を思い出させる味だった。同じレシピの大根では酢昆布は浮かばなかったのに可笑しなものである。だた肉厚があるから噛み応えは明確で口中で細かく裁断されていく感覚が顕著だ。「今はこれくらいの断片」と見なくても分かるのだ。

 作って食べて見て判った事は「おかずにはならない」という事だった。大根のベッタラ漬けもご飯のお供になり難いつまみ食いの対象みたいになっているのだが、これもその口とはいっても昆布からくる旨味成分はあまり感じないし乳酸発酵も大根より弱いみたいで、この点が泣き所か。しかし咀嚼感は素敵だなあ…好きです!。

 ➡  密閉袋内で合わせて常温に置く ➡  出来上がり 

ぼちぼち地拵え…3

2022-12-02 | 今日は真面目に
 この日は列植されたマキの除伐だ。数年前に伐採予定の印も色あせた3本が対象である。その時はクリの木に日照と枝を張る空間を確保するための除伐予定だったけれど今回は周辺部も合わせて地拵えと言う視点での作業になっている。まあ、時の経過で考え方も見方も少しずつ紆余曲折するが、クリの木だけでなく面としての手入なので少しは前向きな考え方に至ったであろう。

 とりあえずの3本伐採が更に東側2本が送電線電柱を支えるワイヤーに掛かりテンションを掛けていたからついでに切り刻みながら支線を開放した。したところで電力業者からのお歳暮が来る訳も無いけれど…それで思い出したのはこの電柱の基礎部が絞り水で崩壊し露わになった事がある。支柱番号でトラブルを教え復旧に至ったのだがボールペン1本もらえなかった。まあ、別に欲しくは無いけれど物事には礼儀というか信義則と言うか3600ボルトの送電事故を未然に防止できたのだから「有難う」の一声くらいあっても良い・・・。

 それはともかく急斜面の肩に列植されたマキノキは庭木とは異なり荒れ放題に枝を出している。邪魔な枝をチェーンソーで落しながら幹を身軽にしつつ途中から伐採した。セオリー通りなら下部から切断という塩梅だけれど一通りの作業が済むまでは手掛かりが欲しいし転落防止にも役立つだろうと残したのである。
 除伐してみれば北側の林床部に冬の日が降り注ぐ。法面と言うべきが急な斜面は植生も無く現在は表土剥き出しだけれど来期には植生回復がなされるはずだ。どういう植生が現われるかは楽しみな事ではある。とは言え日照を回復させた結果、草本の植生調整という終わりなき手太楽が出現する。フイールドの経過は生き物として考えるので終わりなきお付き合いでもある。まあ、小生が先にアデユーであるが・・・。