澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

ウェブサイト「日中愛好協会(正統)」を見る

2008年01月19日 10時23分27秒 | Weblog

「日中愛好協会(正統)」というHPを愛読している。葉寺覚明という人(もちろんペンネーム)が作ったページだ。
http://members.lycos.co.uk/jcia/

文化大革命時代の資料を大量に集め、当時の雰囲気を再現している。本当にご苦労様という感じだ。
当時、日本共産党が中国共産党批判をおこない、日中友好協会も二つに分裂した。中国支持派がつくった団体が「日中友好協会(正統)」だった。このHPは、その名前をパロディにしたものだ。

新島淳良(当時・早大教授)という人もいて、「日中友好協会(永福支部)」というのもあった。この人は、目立ちたがり屋の「毛沢東派」で、「日中友好協会」の中でも騒動を繰り返し、ついには自宅のある「永福支部」を作ったのだった。
新島の書いた「新しき革命」「毛沢東の思想」などは、いまや古本屋で10円でも買う人がいない…。

当時は「日中友好」の利権が、左翼の人たちに握られていた。いまから考えると噴飯ものだが、親中国かどうかが「踏み絵」のようになっていた。台湾の資料を使った学者は「反中国」の烙印を押されて、訪中さえ拒否されたりしたのだ。もちろん、烙印を押されれば、天津甘栗の輸入が出来なくなったりもした。本当の話だ。

どす黒い話ばかりの「日中友好運動」だったが、これをパロディにしたのは素晴らしいアイディアだ。毛沢東は、「いまから千年もすれば、マルクスも時代遅れになってしまうでしょう」という語録を残しているが、現在の中国には、もはや「毛沢東思想」の跡形もない。それに替わって、「中華愛国主義」が横行している。

このHPを見ると、政治運動、政治思想なんていうものは、インフルエンザと同じだなと思えてくる。同時代を経験した者しか分からないだろうけれど…。