今日は、天皇陛下の76歳のお誕生日。
産経新聞ニュースによると、天皇誕生日の一般参賀に過去最高の人手があったそうだ。
23日行われた天皇誕生日一般参賀には、午前中だけで平成で過去最高となる2万3928人が訪れた。 宮内庁によると、平成に入ってからの天皇誕生日の最高参賀者数は、昨年の2万2655人だった。午後からは宮殿で、鳩山由紀夫首相を含む国会議員らが出席する宴会の儀が開かれる。
小沢一郎・民主党幹事長が、習近平・中国国家副主席の来日に当たって、”1ヶ月ルール”を無視して天皇陛下の接見を要求したことが問題になっている。小沢は張り付きの記者対して「君は憲法を読んだことがあるか?天皇の国事行為は、内閣の助言によって行われる。内閣が決めるのだから問題はない」「(宮内庁長官の意見に対して)何とかという役人は、辞めてから発言しろ」と放言した。
最近、我が国の右翼、左翼はどうなっているのかよく分からないが、昔だったら、この小沢発言には右翼陣営が激怒したはずだ。まるで、「平和憲法」を宗教とする旧・日本社会党(現・社民党)のような発言だったからだ。小沢がこれだけ無神経に天皇制や官僚制度に対して暴言を吐くのを聞いて、民主党とはいったい何なのだろうかと思った人も多いはずだ。
台湾独立運動を主宰する林建良氏(医師・日本在住)は、日本が明治維新に成功し、欧米列強の植民地化を免れたのは、天皇制という日本人の”核”があったからだと指摘する。台湾には、台湾を”国”とならしめる”核”がなかったから、独立できなかったのだと…。
小沢の天皇観は、意外にも社民党並みの薄っぺらなものだった。議会で多数をとれば、すべての権力はこちらのものだという浅薄な発想は、天皇の歴史的位置づけ、権威というものに思い至ることはないのだろうか。
三島由紀夫が「私利私欲が渦巻く東京の中に、皇居が静寂の空間としてあることに意義がある」旨語ったことがある。
かつて天皇制には懐疑的だった私だが、小沢一郎の妄言を聞いて、目が覚める思いがする。”世襲議員”ばかりの麻生太郎自民党には愛想が尽きたので、自民党にも全く期待しないが、民主党がこれほどまでに自分たちの国を甘く軽く見ているとは思わなかった。ポピュリズムここに極まれり…という印象だ。