澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

中日チェン・ウェイン(陳 偉殷)投手の「日本精神」

2010年09月02日 18時04分42秒 | 台湾

 来シーズンはメジャー・リーグ行きかと言われている、中日のチェン・ウェイン((陳 偉殷)投手のエピソード。

 (チェン・ウェイン=陳 偉殷投手)


 来年、メジャー行きの権利を得るチェンだが、中日球団に対する恩義を感じているそうだ。「夕刊フジ」は、次のように書いている。
「…米国の選手なら、ビジネスライクに今オフさっさとメジャー移籍となるところだろうが、チェンはアジア人らしいというのか、『もしメジャーへ行くなら、恩義のある中日のために(中日に移籍金が入る)ポスティングで』といっている」と明かす。」

 「チェンはアジア人らしいというのか」
と書かれているが、韓国や中国の選手が、所属球団に対してチェンのような心遣いをするだろうか、と私は疑う。これは、正確には「チェンは台湾人らしく…」と書き換えるべきだろう。

 礼儀正しく、うそをつかず、人を思いやる気持ちを持つ…それが、台湾の日本語世代の言う「日本精神」(リップン・チェンシン)だ。もちろん、台湾社会にも善人もいれば悪人もいるという点では大差はない。また、
国共内戦の結果、大陸から逃亡してきた外省人は、「日本精神」などと言っても、到底分からないだろう。だが、チェン投手の「恩義がある」という感覚は、伝統的な日本人の思考様式にきわめて近いのではないか。

 日本では、とうに「日本精神」など失われていて、わずかに台湾の日本語世代とその子孫たちに受け継がれている。そんな感慨を持ったエピソードだ。


中日チェン来季はメジャー?! 恩義のためポスティングで

夕刊フジ 8月18日(水)16時56分配信

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チェン(写真:夕刊フジ)
 にわかにメジャーリーグのスカウトから熱視線を浴びている中日・チェン投手(25)が17日の巨人戦に先発し、8回3安打8奪三振1失点の快投。自身初の2ケタ勝利(10勝9敗)に到達した。

[フォト]神宮にメジャースカウト“大集結”チェン&林の見本市に

 
 150キロを超える速球を内外角にビシビシ決め、エドガーに10号ソロを許したほかは巨人打線を寄せ付けず。「2ケタ? これからが大事。1勝ずつ積み重ねたい」と満足はしていない。

 メジャー志向が強いといわれるチェンだが、球団関係者は「台湾・国立体育学院の学生として中日入りし日本で育ったチェンは、昨年までは日本選手同様の契約で中日に拘束力があり、最優秀防御率のタイトルを獲得した昨年のオフに晴れて外国人選手扱いになった。米国の選手なら、ビジネスライクに今オフさっさとメジャー移籍となるところだろうが、チェンはアジア人らしいというのか、『もしメジャーへ行くなら、恩義のある中日のために(中日に移籍金が入る)ポスティングで』といっている」と明かす。

 もっとも、一部のメジャー関係者には「チェンに関しては、既に代理人がメジャー球団へ積極的にPRを行っている。皮肉な言い方だが、ミーハーな球団ほどチェン獲得に手を挙げるのではないか。左腕で150キロ以上出るチェンは、日本でこそずぬけた存在だが、米国には結構ゴロゴロいるタイプだよ」と首をかしげる向きも。果たして来年の今ごろ、チェンはどこで投げているのやら。