澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

侵略を許した側の責任

2010年09月03日 20時48分31秒 | 歴史

 かつて三島由紀夫が主宰する「楯の会」の一員であり、今は会社経営をする井上豊夫氏のブログより引用。「侵略を許した側の責任」という刺激的なタイトルだが、傾聴すべき点はある。
 
 井上豊夫の日々雑感~『商社マンの独り言』~ 
http://www.shigemitsu-shoji.co.jp/

今週の話題「侵略を許した側の責任」2010年9月3日

 日韓併合100年に当たるとして菅首相は首相談話を発表し、韓国を併合した事

を反省し、韓国民に詫びる姿勢を示しました。内容的には先の「村山談話」を

ほぼ踏襲したとは言え,事ある毎に「詫び状」を公表する日本国政府に疑問を

感じます。欧米諸国のアジア、アフリカでの植民地政策は植民地からの「搾取」

が基本であり、植民地の一部エリートのみに教育を施し一般大衆は無知のまま

にして長期支配をもくろむのが常識でしたが、日本の朝鮮及び台湾支配は全く

違い,「搾取」するどころか、日本国民が納めた税金を大量に朝鮮及び台湾に注

ぎ込み、学校や病院施設、社会インフラを充実させ、一般大衆に教育を施す事

が基本でした。

 ここでは朝鮮、台湾支配の「功」と「罪」についてこれ以上論ずるつもりは

ありません。「侵略」,「被侵略」の歴史を振り返る場合大切なのは「侵略者」の

「罪」を取り上げる場合が圧倒的に多いようですが「被侵略者」の「罪」をも

っと論ずるべきだと考えます。記憶に新しい所では1990年8月2日フセインの

イラクは隣国クウェートを一方的に侵略し、後に湾岸戦争となったわけですが

国際世論は侵略者イラクを非難しましたが、小職はイラクを非難する前に国境

を接する隣国イラクがどのような国であり、どれだけの戦力を持っているかは

自明のことであり、通常時から最低限の「国防力」を備えるべきだったと思い

ます。クウェートは巨万の富に恵まれ、戦車の数より圧倒的に多い夥しい「ロ

ールスロイス」が走り回り、「国防」を忘れ、快楽を享受していた「クウェート」

に責任はなかったのでしょうか?

 明治維新で日本は独立を守り通しましたが、これも簡単にできた事ではなく

日本国を植民地化しようと入ってきた英国、フランス、米国などの思惑を先に

一部植民地になった中国清国のアヘン戦争などの顛末を清国の魏源が書いた

「海国図志」を読んだ明治維新の志士たちは欧米諸国の本音を読み取り必死に

独立を守ったのでした。勿論その根底にはどの国でも「日本を侵略したら生か

しておかない」という強い信念があったお陰で日本国は独立を維持できたので

す。もしクウェートに明治維新の志士たちの気持ちがあれば湾岸戦争は防げた

と思います。平和主義者、偽善者たちは武力を持つから戦争が始まるとおっし

ゃいますが現実にはクウェートのように無防備であったが故に「戦争」は起き

るものなのです。「日韓併合」にしてももし朝鮮が日本が入ってきたら「生かし

ておかない」という気持ちと「国防力」を持っていたら「日韓併合」は生じな

かったと思います。現実の歴史を見ればもし日本が朝鮮を併合しなければロシ

アによる「露韓併合」が起きていたことは明らかです。一番大切なことは小国

と言えども自国を自分で守る気概と国防力を準備する事だと思います。折角明

治維新の志士の努力で守った「日本国の独立」ですが現状は半ば米国の「植民

地」となり下がり、自国を自分で守る気概さえもどこかに置き忘れてきたよう

です。   (文責 井上 豊夫)


華語を国語と呼ばせるな…

2010年09月03日 14時53分45秒 | 台湾

 われわれが「中国語」を学ぶ、話すというとき、その「中国語」とは、「北京語」を指す。もちろん、中国語には、広東語、上海語、台湾語など数々の地方言語があるが、学校などで教える「中国語」とは、この北京語、すなわち北京官話(Mandarin Chinese)のことである。征服王朝である元は、北京に都を開き、科挙の合格者を集めて官僚組織を整えたが、このとき使われた言葉が「北京官話」と呼ばれる。当然のことながら、現在の中華人民共和国で使われているから北京語と呼ぶのではない。
 
 台湾で「北京語」が話されるようになったのは、日本の敗戦により日本統治時代が終わり、蒋介石の中国国民党軍が台湾を占拠してからである。それまでの台湾では、日常会話は台湾語が使われていて、学校教育においては、台湾語、日本語が使われた。蒋介石は、台湾から日本的なものをすべて一掃しようと試みた。日本人と同じように日本語を操る台湾人(本省人)を敵視し、公的な場において日本語使用を禁止し、「北京語」の使用を強要した。蒋介石はいずれ大陸光復(大陸を共産党支配から取り戻す)を夢想していたから、台湾で使われる言葉は、北京語でなければならなかった。台湾人が使う台湾語は、公用語とされなかったのだ。人口の8割を占める台湾人(本省人)のほとんどは、それまで北京語など使わなかったのだから、台湾人は言語の面でも新たな植民地支配を受けたのも同然だった。「二二八事件」(1947)で二万人もの台湾知識人層を虐殺した中国国民党は、その後四〇年以上に渡って強圧政治を続けた。
 
 われわれはつい、中国語、中国人と簡単に使ってしまうが、「中国」という言葉には、中華の優越性、漢族の優越性という概念が含まれているので、注意が必要である。NHK制作の「アジアの”一等国”」(2009.4.5放送)では、「日本は台湾人から中国語を奪った」と 放送した。また、先日のBBCドキュメンタリー「北京~1000年の歴史」では、「満州族の征服王朝である清朝に中国人は戦いを挑んだ」というような使い方をした。NHKのケースでは、そこでいう「中国語」とは、北京官話ではないことが示されていない。BBCの場合、その中国人とは「漢民族」と訂正されるべきである。

 このように、多言語、多民族の広大な空間を、「中国人」「中国語」というひとつの概念で捉えてしまうこと自体が、誤りなのである。
 台湾では、「北京官話」を「華語」と言っているのには、上記のような理由がある。さらに、大陸のような「簡体字」は使われず、漢字本来の「正字」がきちんと受け継がれている。
 国立台北師範大学の外国人向け「中国語教材」にも「華語」という表記が使われている。(下記参照) この表記が「国語」(=中国語)に変わるとき、台湾の自立、独立もまた危ない状況になるだろう。

 (台湾・国立台北師範大学編「実用 視聴華語」)

 

【ニュース】華語を「国語」と呼ばせる動き再燃

「台湾の声」より転載

両岸統合学会は9月1日に「馬政権は中華民国を脱中国化させる気なのか?」
と題する記者会見を開き、台湾で来年から実施される9年一貫学校教育課程で「
国語」、「国文」を「華語」、「華文」と言い換える教育部(文科省に相当)の
方針を批判し、黄光国・国策顧問は馬英九政権が方針を変えなければ国策顧問を
辞任して抗議すると訴えた。

両岸統合学会側は、「国語」を「華語」と言い換えるのは、李登輝総統、陳水
扁総統時代に進められてきた「脱中国化」政策の延長だと主張している。

これまで教育部が進めてきた「国語」を「華語」と言い換える動きは、中国国
民党独裁時代に台湾人にとって外来言語である中国語(北京語、華語)が唯一の
正式な「国語」として強制され、ホーロー語(台湾語)、客家語、各原住民族語
等の台湾の各民族の言語が抑圧された反省に基づくものであり、台湾はそもそも
多言語社会であり、言語平等の観点からホーロー語、客家語、原住民族語も台湾
の「国語」であるとの考え方から中国語(北京語、華語)を指して「国語」と呼
ばれていたのを「華語」と呼ぶようになったものである。

総統府は9月2日、外国人が台湾で使用されている言語を呼ぶときや、国民が
外国人に自己の言語を紹介するときに「華語」や「華文」と呼ぶのは構わないと
する一方で、「中華民国」の国民が自己の言語を呼ぶときは「国語」であり「国
語」は本国で使用される言語の公的、正式な用語であると表明したが、「国語」
に台湾の各民族言語が含まれるのかは明言せず、「華語」をという表記を「国語
」へと戻すことを示唆した。