未曾有の東日本大震災被災者に対して、久米宏が二億円、イチローが一億円、ダルビッシュが五千万円、安室奈美恵が五千万円、三浦(横浜)が五百万円というように、つぎつぎと寄付金が寄せられている。これらの人達は、そのことを特にPRするわけでもなく、「個人的に」(安室)といって寄付している。
東北楽天イーグルスの監督となった星野仙一だが、この人はすぐにでも自腹を切ったのかと思っていたら、見当違いのことに「激怒」していた。(下記のニュース参照)
星野の言い分はこうらしい。プロ野球とはファンに夢と勇気をあたえるものだから、何にもまして最優先されるべきであると。
だが、千年に一度という大震災の被災者にとって、何が最も必要かと言えば、それは間違いなく経済的、物質的援助だ。端的に言えば、お金だ。「夢」などと言われても、野球なんてどうでもいいと思う人が沢山いる。宝塚や歌舞伎、それに石川遼のプロゴルフだって、夢を与えるスポーツ芸能ではないか。
要するに、星野の頭は「オレはファンに”夢”を与えてやるスター」という意識なのだ。60歳を越して、この思い上がりと視野狭窄。いったいこれまで、どれほどちやほやされて過ごしてきたというのか。
星野クン、被災地である「東北楽天イーグルス」の監督になったのだから、さっさとポケットマネーを三億円出したらどうだ!?
楽天監督になるまでは、TVキャスターまがいのことをしていた星野。口先だけの「ええ格好しい」は、いい加減にしたらどうか。
星野激怒、文科省批判「決定した後に言うのはおかしい」
夕刊フジ 3月19日(土)16時57分配信
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闘将・星野がついにブチ切れた。怒りの矛先は後手後手に回る監督官庁(写真:夕刊フジ) |
星野監督は対中日オープン戦(ナゴヤドーム)終了後、報道陣に対応。スタンドから「がんばれ東北」コールが沸き起こっていたことについて、「ほとんどの人には通じているんだね。でも、一部の人には通じてないんじゃない?」と25日の強行開幕を決めたセ・リーグ球団をチクリ。
さらに、ここにきて両リーグ開幕延期を求める選手会側に肩入れしている星野監督は「球界は選手会の発言に救われている。経営者の方が救われているよ。プロ野球の人間は常識人だと認められ、逆に選手がプロ野球を救っている感じだ」と皮肉った。
一気に怒りがほとばしったのは、鈴木寛・文科副大臣がこの日、NPBに対し東京電力と東北電力の管内でナイター開催を慎むよう求めたことについての感想を求められた時。
「あ・の・ね」と語気を強めると、「会議の前に言わなきゃいかんやろ。すべて後手後手なんだよ。決定した後になって政治家や役人が言うのはおかしいやろ。25日開幕はやめてくれと、もっともっと早く言うべき。おれはもっと早く行動すると思ってたよ、文科省が!」
確かに、計画停電も、セ・リーグが25日開幕強行を進めていることも、この日わかったことではない。
さらに闘将は「今回の震災を、神戸(阪神大震災)と比較する人間がいるけれど、あれは発生から(開幕まで)2カ月以上たって、完璧に復興に向かっていた。今は復興どころじゃない。停電、原発問題があって、水も米も油も足りず、せっかく助かったのに避難所で亡くなっている人もいる。そういう状況で開幕するのはいかがなものかと思うよ」とついに本音をむき出しに。最後に「つい、言ってしまったな」とニヤリだ。
これまでは選手会側を擁護する発言をポツリポツリ漏らしつつ、「おれは(本拠地が被災地の)当事者だから、とやかく発言できない」と抑えてきた。この日をもって、歯にきぬ着せない自身の本領発揮にもGOサインを出した格好だ。(宮脇広久)