澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

広瀬隆氏 「福島第一原発に末期的事故の予感 人生最後の事態も」

2012年03月01日 12時53分34秒 | 社会

 「東京に原発を」の著者で「反原発」を唱え続けてきた広瀬隆氏の講演録を下敷きに、「週刊朝日」が「福島第一原発に末期的事故の予感 人生最後の事態も」という記事を載せている。

 ここ数日来、千葉東方沖、茨城南部を震源とするM5以上の地震が立て続けて起きている。ボロボロに壊れて、応急処置を施したに過ぎない福島第一原発が、再び大地震と津波に襲われれば、またまた「想定外」の被害が出ることは容易に想像できる。

 「4号機に何かあれば、もう手がつけられない。致死量を浴びる急性放射線障害によって、バタバタと人間が倒れてゆく事態である。東電も、真っ青になって震えながら、今度こそ「直ちに健康に影響が出ますから、すぐに遠くに逃げて下さい」と記者会見するはずだ」
 こう結論づける広瀬氏の言葉に、慄然とするのは私だけだろうか?
 「冷温停止状態」なんて、世界中から物笑い。政治家やマスメディアは、福島原発の深刻な現実から目を背け、「絆」「復興」など耳障りのいい言葉で国民を欺いている。
 ロシアの科学者も次のように警告している。
もし、四号機何かあれば、直ちに東京から飛行機で逃げるべきだ。政府の発表など信じてはいけない」と。
 
 広瀬氏が主張した「反原発」は、原発事故が起きるまで「杞憂」だとして見向きもされなかった。だが、その「杞憂」はすでに現実となったのである。次の大地震が福島を襲えば、新たな「杞憂」は直ちに現実と化す。

 次の大地震が起きたとき、「除染」「復興」「絆」「瓦礫処理」、これらの何もかも無意味となり、「絆」で結ばれたはずの日本社会は、弱肉強食、阿鼻叫喚の地獄と化す。
 「美しい国」だったはずの「日本」が、実は醜い、災厄の国であったことが明らかになる。”日本沈没”は間近い。 

 

広瀬隆氏 「福島第一原発に末期的事故の予感 人生最後の事態も」

週刊朝日 2月29日(水)8時40分配信

 原発の即時全廃を訴える作家・広瀬隆氏。2月初めに福島県内の連続講演会をした際には、「福島第一原発の内部で何か"異常"が起こっているような気がします。みなさん、逃げる用意をしておいてください」と話した。広瀬氏は昨年起きた連続爆発より「ケタ違いの放射能が放出される"人生最後の事態"」が起きる可能性があると警告する。

*  *  *
 福島第一原発では、4基とも危ないが、とりわけ4号機の原子炉建屋は、昨年のプールから生じた水素の大爆発で、ほとんど骨組みしか残らないほど大崩壊してしまった。東京電力は、傾いて倒壊寸前のこの建屋のプールを補強するため、応急処置の工事をしたが、それは、何本かのつっかい棒を入れただけである。その支柱の下は、補強できないまま、実は軟弱な基礎の上に、つっかい棒が立っているという、いい加減な状態のままである可能性が高い。

 この大気中にむき出しのプールには、不幸にして通常の運転で原子炉が抱える「数個分」の使用済み核燃料が入っているとされる。その量は、10~15年分の運転期間に相当するウラン・プルトニウム燃料が入っているということになる。元旦に東北地方・関東地方を襲った地震のあと、このプールの隣にあったタンクの水位が急激に低下したので、プールに異常が起こったことは容易に類推できる。さらにその後、1月12日と23日に、立て続けに、福島第一原発のある浜通りを激震が襲ったので、私は生きた心地がしなかった。

 こうした中地震の続発がプールのコンクリートに与えてきた疲労は、相当なものに達している。したがって、大地震でなくとも、コンクリートの亀裂から水が漏れる可能性は高い。

 4号機に何かあれば、もう手がつけられない。致死量を浴びる急性放射線障害によって、バタバタと人間が倒れてゆく事態である。東電も、真っ青になって震えながら、今度こそ「直ちに健康に影響が出ますから、すぐに遠くに逃げて下さい」と記者会見するはずだ。

※週刊朝日 2012年3月9日号