澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

福島原発はテロによって壊滅する…

2012年03月28日 22時08分44秒 | 社会

 一昨日、参院予算委員会でヒゲの佐藤正久議員(自民党 前自衛隊員)が、外交・安保問題について質問した。メディアは田中直紀・防衛相の迷走ぶりばかり報道したが、実は佐藤議員は、福島原発がテロのターゲットになる可能性があるという重大な問題提起をしていた。「TV中継されているので、詳細は言えないが、原発に注水しているホースがどんなものか、調べてみていただきたい」と野田首相に問い、田中防衛相に対しては自衛隊のテロ対策について問いただした。

 田中直紀は、防衛問題に不慣れだから答弁に窮していると思っている人もいたかも知れない。だが、TV中継はすべてを暴き出してしまう。田中直紀という男がいかに無能で暗愚かを視聴者はいやというほど分かったはずだ。さすがあの勘違い女の夫が務まる理由が分かったとも…。

 佐藤議員は、福島第一原発の警戒態勢があまりに杜撰なので、テロが試みられたら簡単に成功するだろうと断言。原発への注水菅が破壊されれば、福島原発は万事休す。最悪の場合、250km圏が退避対象地域となるというから、首都圏はこれで完全に消滅する。というより、日本という国家そのものが崩壊する。このように、目の前にあからさまな危機があるのに、政府もマスメディアも見て見ぬふり。「見て見ぬふり」をしているだけで、実はやることはやっていると言うのなら頼もしい限りだが、呆け老人のような田中直紀の答弁を聞いていると、現政権がそんな気の利いたことをするはずもない。

 それどころか、政府は原発事故の責任を東電に負わせようとしているが、一民間会社に委せてしまって大丈夫なのか。テロ対策の話を聴くだけでも、東電の手には負えないことは明らかだ。ぶっ壊れた4基の原発に、今後30年間も水を流し続け、その間何も異常事態が生じないなどと考えること自体が常軌を逸している。こういう思考様式そのものが、「平和憲法」がまき散らした害悪そのものなのではないか。「平和」「人権」「環境」…と美しくも空虚な言葉を並べているうちに、われわれ日本人は、運命共同体である「国家」をまるで他人事のようにしか考えられなくなってきた。

 セシウムなどの放射性物質の半減期は、30年だという。これから30年間原発に注水を続け、その間に起きるに違いない大地震・大津波を運良くしのいで、ようやく福島原発事故の”収束”が見えてくる。野田首相の「収束宣言」などブラック・ジョークそのものだ。

 野田首相がもし本当に「祖国・日本」を思う気持ちがあるのなら、原発事故の処理を東電だけに委せず、国家の命運を賭けた態勢で立ち向かうべきだ。もちろん、緊急避難にもテロ対策にも重要な役割を果たす自衛隊を前面に押し出し、福島原発を自衛隊の統制下に置くつもりで対処すべきだ。
 「平和憲法」など持たない「普通の国」なら、もうとっくにそうしていると思うけど…。