都議選に大勝利した小池百合子・都知事。「豊洲」「築地」以外に何かやっているのかと思ったら、「白色電球2個をLED電球1個と交換」、それに「時差Biz」の実施だという。「クールビズ」で名を売った成功体験を忘れられずに、今度は「時差Biz」だというのは、あまりにわかりやすく、また同時に情けない。
昨日の昼、緊急地震速報が鳴って、鹿児島県の地震を伝えた。東京都にしても「明日は我が身」であるのに、防災・震災対策がどのようにすすめられているのか、ほとんど周知されていない。まさかとは思うが、「東京五輪」を前にして不吉なことは考えるな、都民は「おもてなし」に熱中していればいい、と小池知事は考えていたりして…。
「時差Biz」「LED電球」よりも今都民が必要なのは、防災対策。具体的な一歩として、震災時の通電を遮断し、火災発生を防ぐ「スイッチ断ボール」を全戸配布したらどうだろう。LED電球が千円だとすれば、こちらは二千円程度。富裕な東京都なら、たやすい施策ではないのか。パフォーマンスよりも「安全・安心」。あれ、小池さんは「安心」が大好きだったはずなのに…。
小池都知事「時差ビズ」定着へ訴え「身体で覚えて」
[2017年7月11日14時21分]
- 駅改札で「時差ビズ」の初日の取り組みを視察する小池百合子都知事(撮影・中山知子)<noscript></noscript>
東京都の小池百合子知事11日、自身が提唱した朝の通勤電車混雑緩和策「時差BIZ(ビズ)」の導入初日に、都内の駅などを訪れ、鉄道会社や協力企業の取り組みを視察した。視察後、報道陣の取材に「定着のためには、徹底してやることだ。言葉ではなく、身体で覚えてほしい」と、訴えた。
「時差ビズ」は、通勤時間をずらし、テレワークや在宅勤務を取り入れることなどを含めた、百合子流の働き方改革の一環。2012年ロンドン五輪の期間中にも導入され、英国民の働き方が多様になる「ソフトレガシー」として、残ったとされる。
小池氏はこの日朝、都庁に近い都営大江戸線新宿西口駅で、協力企業の応援イベントとして、乗客らにペットボトルのレモンティーが配布される様子を見学。東急田園都市線二子玉川駅では、駅構内の広報状況を確認し、駅近くにある「シェアオフィス」の利用状況も見学した。
小池氏は、20年東京五輪・パラリンピックまでの一定の定着を目指す。大会まで約3年に迫る中、「企業の方々と連携し、働き方の生産性を上げ、満員電車から少しでも解き放たれるのがポイント。満員電車や長時間労働は、高度成長時代の名残。その意識改革をどうするかだ」と指摘した。
自身が環境相時代の2005年に手がけた「クールビズ」を引き合いに、「クールビズも、地球温暖化という大義と、皆さんが楽になるという共感で、定着した。時差ビズも、(働き方の)生産性を上げる大義があり、働きやすさという共感が広がれば、定着するのではないか」と述べた。
「時差ビズ」では、早朝の電車利用でポイント付与などの特典が受けられる。都内の鉄道事業者を含め、賛同企業は11日までに、260に達した。今年の実施は、オリパラ開会式まで3年となる今月24日をはさみ、7月25日まで。